日本植民地時代の1932年4月29日、中国上海の虹口公園で、弁当爆弾を投じて、日本軍の大将を殺した尹奉吉(ユン・ボンギル)義士が義挙直後、日本軍に逮捕され、連行される様子とされる写真が、真偽論争の末、歴史教科書から外されることになった。
金星(クムソン)出版社は今年発行される『韓国近現代史』の教科書から同写真を外し、義挙3日前に国旗の前で撮った韓国人愛国団の宣誓式の写真を掲載することにしたと25日、発表した。
今回外される写真は、日本の朝日新聞が1932年5月1日の号外に掲載したもので、写真の中の人物が 尹義士であるかどうか議論が持ち上がっていた。
慶熙大学の(キョンヒ)カン・ヒョべク・国際法務大学院教授は、上海駐在の韓国総領事館の領事として勤務した1999年、「尹義士ではなく、現場で逮捕された他の人だろう」と主張した。
「梅軒尹奉吉評伝」を書いた金學俊(キム・ハクジュン、東亜日報社長)元仁川(インチョン)大学総長も、「逮捕直後の尹義士の様子が余りにも堂々たるもので、日本側が他の写真をわざと使った可能性もありうる」と疑問を提示した。
しかし、遺族たちは、「尹義士は顔が細長くて正面と側面が違ううえ、15歳に結婚して年よりふけて見えるほうだ」として、「尹義士の写真に間違いない」と反駁した。
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