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精液が卵巣癌を予防、韓国の医療チームが実験

精液が卵巣癌を予防、韓国の医療チームが実験

Posted September. 14, 2003 23:19,   

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男性の精液中に卵巣癌の細胞を殺す成分が存在することが、韓国の医療チームによって初めて明らかになった。これによって、未婚か既婚でも性生活をほとんどしない女性であればあるほど卵巣癌にかかりやすく、性経験の多い女性であればあるほどかかりにくい理由が、精液のためであるかも知れないという可能性が提起された。

また、この発見は卵巣癌の治療にも画期的な転機になったと評価される。

カトリック医科大学江南(カンナム)聖母病院産婦人科の鞖錫年(ベ・ソクニョン)教授と朴来玉(バク・レオク)研究員は14日、精液から精子をとり除いた後、鉱物質である亜鉛など3種類の成分を取り濃縮して実験した結果、卵巣癌細胞を殺すのに卓越した效果があったと発表した。

鞖教授チームによれば、「シザール(Cizar)」と名付けられたこの物質を上皮性卵巣癌細胞と正常卵巣上皮細胞にそれぞれ入れて48時間実験した結果、卵巣癌細胞は81%以上が死んだが、正常細胞は約37%だけが死んだという。

これまで精液が乳癌を抑制するという外国の研究結果が出たことはあったが、卵巣癌を予防するのに效果があると確認されたのは今回が初めてだ。

治療の難しい卵巣癌は、先進国では女性癌の中で1、2位を占めるほど多い「先進国型癌」として知られていたが、最近になって韓国でも患者が急増している。

今回の研究結果は11月17〜21日に米国ボストンで、米国癌研究学会(AACR)、米国国立癌協会(NCI)、癌研究と治療のためのヨーロピアン機構(EORTC)の3つの機構が共同進行する国際癌学術大会で発表される予定だ。

鞖教授は、「シザールは卵巣癌細胞で腫瘍抑制遺伝子を増加させ、癌細胞が自ら死ぬ『細胞自殺』を起こすのに重要な役目を果たす。シザールの成分の中で亜鉛は現在、米国で白血病に対する抗癌剤補助療法として使われており、前立腺癌や直膓癌の治療にも利用されている」と言った。



李眞漢 likeday@donga.com