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[オピニオン]宇宙開発

Posted August. 08, 2003 22:14,   

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1957年10月4日、旧ソ連は人類初の人工衛星スプトニーク1号を高度900kmの軌道に乗せることに成功した。それから1ヵ月後に2号、6ヵ月後には3号が相次いで宇宙空間へ打ち上げられた。旧ソ連は有人宇宙船分野でも米国に大きく先んじていた。人類初の宇宙飛行士のガガーリンは、61年4月12日に打ち上げられたボストーク1号の船上で「地球は青かった」という有名な言葉を残した。米国の受けたショックは実におびただしいものだった。当時のドワイト・アイゼンハワー大統領が国民に謝罪までするほどだった。米国民の傷つけられた自尊心は69年7月21日、アポロ11号が月の表面に着陸するまで癒されることがなかった。

◆古代ギリシャの作家ルキアノスの作品には鳥の羽を付けて月へ飛んでいく人間の物語が書かれている。宇宙にかけた人類の夢がどれほど古いことかを物語ってくれる例だ。夢は必ず実現すると言う。わずか数十年で、宇宙開発をめぐって国家間の熾烈な競争が繰り広げられる時代になったのだから。これまで人間が宇宙に打ち上げた人工衛星は8000基余りに達する。そして1000基以上が今も地球の軌道を旋回しながら地球観測、汚染監視、気象支援などの任務を遂行しているのだから、宇宙時代はもうずいぶん前から始まっているわけだ。

◆宇宙空間の開発はほとんどすべての分野で人類の未来に膨大な影響を与える。ベアリング、半導体、特殊合金、医薬品などを作る宇宙工場。物理、生物、医学など各種研究のための宇宙実験室。無重力と清浄な状態での治療が求められる患者が休養する宇宙療養所。宇宙で太陽熱を集めマイクロ波に変えて地上に送電する発電所などが徐々に現実味を帯びてきた。軍事分野での宇宙開発研究は民間よりさらに活発だ。レーザーで敵国のミサイルと衛星を破壊するキラー(Killer)衛星、地上からの高エネルギーレーザーを特殊鏡で反射させてミサイルを迎撃するミラー衛星などが開発中だ。

◆わが国も本格的に宇宙開発競争に参入する土台を築く作業に着手した。きのう、全羅南道高興郡(チョルラナムド・ゴフグン)の外羅老島(ウェナロド)で行われた宇宙センターの起工式がそれだ。05年末に宇宙センターが完工すれば、韓国は世界で13番目の衛星発射基地保有国になる。韓国は昨年11月、純粋な国内技術で開発したロケットの打ち上げに成功したのだから、これからは自国の衛星を自分たちで打ち上げる「宇宙技術自立時代」を切り開くことになったわけだ。南海(ナムヘ)清浄海域に建てられる外羅老島宇宙センターが、米フロリダのケネディ宇宙センターのように宇宙開発のメッカとして、また観光スポットとして位置づけられることを期待する。

宋文弘(ソン・ムンホン)論説委員 songmh@donga.com