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北朝鮮、「核再処理を完了」と米に通告

Posted July. 13, 2003 21:52,   

北朝鮮は、平安北道寧辺(ピョンアンプクト・ヨンビョン)にある核施設の使用済み核燃料棒8000本の再処理作業を、先月末に完了したと米国に公式に通告したことが、12日明らかになった。

これを受けて米政府が寧辺核施設周辺の上空で採取した大気サンプルから、使用済み核燃料棒の再処理の際に発生する放射性物質の「クリプトン85」が検出されたと、米NBC放送が11日報じた。

▲北朝鮮の再処理完了通告〓韓米両国の外交筋によると北朝鮮は8日、ニューヨークで行われた米国との非公式協議で、「8000本の使用済み核燃料棒の再処理を6月30日に完了し、これ(プルトニウム)を核抑止力確保のために使用するしかない」と述べ、核兵器開発の意志を明らかにした。

北朝鮮はまた、寧辺の5メガワット原子炉を再稼動中であり、ここで燃料棒を燃やしてプルトニウムを続けて抽出すると明らかにした。建設が中断されている寧辺の50メガワット原子炉と泰川(テチョン)の200メガワット原子炉建設も再開したことを明らかにしたという。

この他に北朝鮮は、△これからは、中国を通じた間接的な接触はせず、ニューヨーク・チャンネルだけを対米公式チャンネルと認め、△米国が要求する多国間協議に反対はしないが、そのためには米朝間の2者協議が先行されなければならないという点を明確にした模様だ。

今回のニューヨークでの協議には、米国側から国務省のプリチャード・韓半島和平協議担当特使とストローブ韓国課長が、北朝鮮側からは朴吉淵(パク・キルヨン)国連大使と韓成烈(ハン・ソンリョル)次席大使が出席した。

北朝鮮は、昨年10月に核開発計画を初めて認めてから、数回にわたって直・間接的な方法で使用済み核燃料棒の再処理が完了段階に至っていると主張したが、具体的な時期で再処理完了を伝えたのは初めて。

▲再処理の証拠物質発見〓米政府が偵察飛行機を利用して、寧辺周辺の大気サンプルを採取して先週分析した結果、クリプトン85が含まれていたと、NBC放送が米政府高官の言葉を引用して報じた。

これは、北朝鮮が使用済み核燃料棒を再処理していることを示す初の物理的証拠であり、ホワイトハウスに報告されたとNBC放送は伝えた。

一方、韓国政府は、申鳳吉(シン・ボンギル)外交通商部報道官の名義で発表した報道資料で「米朝間接触に対して、韓国政府が言及することは適切でない」とし、「米国と関連情報の交流を緊密に行ってきたが、情報関連事項は政府レベルで確認しないというのが基本方針だ」と述べた。