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ローマ法王とロシア正教総主教、キューバで会談

ローマ法王とロシア正教総主教、キューバで会談

Posted February. 15, 2016 07:18,   

Updated February. 15, 2016 07:28

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「私たちは兄弟であり、競争者ではありません。神の名で正当化される犯罪はありません。平和な世の中を作るために宗教指導者の責任が何よりも重要です」

12日(現地時間)午後、キューバの首都ハバナのホセ・マルティ国際空港接見室。ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王とロシア正教会のキリル総主教が抱擁し、互いにキスを送った。約1000年ぶりに行われた法王と総主教の歴史的会談に、2人は喜びと感激の表情だった。

ローマ・カトリック教会の最高トップである法王と東方正教会トップである総主教の会談は、1054年に東方教会と西方教会が互いに相手を破門したいわゆる「教会大分裂」以来だ。2時間にわたる教会トップの歴史的な会談は、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長の仲介で実現した。法王は同日、メキシコを訪問する途中キューバに立ち寄り、キューバを公式訪問していた総主教に会った。

法王は、「私たちは同じ洗礼を受けた兄弟だ」と述べ、総主教も「開かれた心で話し合った」と肯定的に応じた。2人は会談を終えた後、30項目の共同声明を発表した。法王と総主教は、中東や北アフリカなどの地でキリスト教徒が過激義者などの迫害に苦しめられる現実に憂慮を示し、さらなる犠牲を阻止するよう国際社会に呼びかけた。また、経済的不平等の中で苦しむ貧しい人々、新しい生活の基盤を求めてさすらう難民とも連帯すると述べた。

東方正教会の霊的中心地は現トルコ・イスタンブールであるコンスタンチノープルだ。しかし、1453年にコンスタンチノープルがイスラムに陥落し、正教会の中心は事実上、モスクワに移された。世界の東方正教会信者2億5000万人の3分の2を占めるロシア正教会とローマ・カトリックの関係はそれほど良くなかった。

米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は14日、両教会トップの会談は、「宗教的な意味を越え『政治的な』意味が大きい」と伝えた。同誌は、まず2人が会った場所がキューバという点に注目した。カトリック国家でありながら旧ソ連と友好的だったキューバが米国との関係改善後、東西間の新冷戦を仲裁できる適任者ということを国際社会に知らしめたということだ。ロシアのメドベージェフ首相は13日、ドイツ・ミュンヘンの国際安全保障会議での演説で、「ローマ法王とロシア正教会総主教の1000年ぶりの出会いは、国際問題を解決する『東西間対話』の輝かしい例だ」と賛辞を送った。



파리=전승훈특파원 パリ=チョン・スンフン特派員 raphy@donga.com