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ベートーベン生誕250周年なのに…「距離置き」影響の恩恵はモーツァルト?

ベートーベン生誕250周年なのに…「距離置き」影響の恩恵はモーツァルト?

Posted June. 08, 2020 09:57,   

Updated June. 08, 2020 09:57

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「ベートーベン生誕250周年、『ニューノーマル(新たな標準)』はハイドンとモーツァルト?」

ソウル市立交響楽団が、今年の残りの公演プログラムを大幅に変更して、演奏者の間の距離置き(最小1.5メートル)が可能な小規模編成の作品を舞台に上げると発表した。ソウル市響は5日夕方、ソウルロッテコンサートホールで開かれたオンラインコンサート「オスモ・ヴァンスカのグラン・パルティータ」公演に先立って、カン・ウンギョン代表取締役とオスモ・ヴァンスカ音楽監督が参加した中で記者懇談会を開き、このような方針を公開した。

ソウル市響は先月29日、演奏者の距離置き準則を適用したオンラインコンサートで、モーツァルト交響曲39番をメイン曲として選んだのに続き、この日の公演でもハイドン交響曲94番「驚愕」をメイン曲として演奏した。それぞれ50人ほどの団員が演奏に参加した。この準則を適用すれば、演奏に通常60〜70人が必要なベートーベン中期以降の作品やロマン主義交響曲は演奏機会を持つことが難しくなる。

今年のプログラム変更には、出演陣の変更が避けられないことも働いた。海外指揮者と共演者が予定通りのスケジュールをこなすためには、少なくとも14日間の自己隔離期間を経なければならない。ヴァンスカ音楽監督は、「新しいプログラムの指揮者は、音楽監督と首席客員指揮者、副指揮者を中心に構成し、共演者も韓国アーティストと国内居住の外国人を優先したい」と明らかにした。

ソウル市響はこの日、△管楽奏者周辺に透明防音板の設置、△弦楽奏者は1人に1楽譜を使用、△客席の最前列の3列を開ける、距離置き座席制の実施などの方針も明らかにした。一席ずつ開けて座る距離置き座席制を適用すれば、ロッテコンサートホールは約840席、ソウル芸術の殿堂コンサートホールは約1230席の販売が可能である。また、観客のある公演を準備するものの、状況に応じてオンライン公演に変更することにした。

ヴァンスカ音楽監督は、舞台上での距離置きはドイツオーケストラ協会の研究を参考にしたと明らかにした。ソウル市響の場合、欧州より大きい編成の作品を演奏できるとみられる。ドイツオーケストラ協会の準則を適用しているベルリン・フィルハーモニーの舞台面積は172平方メートル、ライプツィヒゲヴァントハウスは181平方メートルであるのに対し、ソウル芸術の殿堂は270平方メートル、ロッテコンサートホールは約320平方メートルでより一層余裕がある。

コリアンシンフォニーオーケストラも、3日開催した公演を無観客オンライン公演に変えて、大編成曲であるチャイコフスキーの「マンフレッド交響曲」の代わりに簡素化した編成のモーツァルト交響曲40番に変えた。しかし、国内オーケストラが「舞台上の距離置き」に沿って適用することは難しいとみられる。民間交響楽団の関係者は、「団員の固定賃金に比べて、楽団が団員に支払う演奏料のほうが大きい場合、規模を減らすのに限界がある」と語った。

ユ?ユンジョン記者 gustav@donga.com