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キャメロン監督「AIは映画監督はできても演技はできない」

キャメロン監督「AIは映画監督はできても演技はできない」

Posted April. 29, 2024 08:55,   

Updated April. 29, 2024 08:55

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「人工知能(AI)は、いつか映画監督になることはできるが、(映画『ターミネーター』主演の)アーノルド・シュワルツェネッガーを凌ぐことはできない」

映画「ターミネーター」と「アバター」などで有名な世界的な映画監督のジェームズ・キャメロン氏は、「いつかは、先端AIシステムが監督の仕事をこなすことができるだろう」と話した。ただ、AIが経験に基づいて独創的な演技を披露する俳優に代わることはできないと話した。

キャメロン氏は27日(現地時間)に報じられた英紙ファイナンシャルタイムズとのインタビューの中で、「自我と意識のある汎用人工知能(AGI=Artificial General Intelligence)があれば、これを誰が芸術家ではないと言えるだろうか」とし、「私たちは意識ができた時から芸術をしてきたが、AGIは脚本の作成や監督など何でもできるのではないか」と反問した。

生成AI「チャットGPT」の開発会社であるオープンAIは、「テキスト(文章)でビデオを作る」として今年初めに「ソラ(Sora)」を発表した。ソラで作った映像を見ると、一見実写映像となかなか区別がつかない。

キャメロン氏はこの技術に関連し、「皆は、ちょっと指を使っただけで素敵なイメージが得られる機能に熱狂するが、それで映画を作ることはできない」とし、「この技術は潜在力はあるが、まだその段階には至っていない」と話した。それでも、AI技術は映画制作関連の日常的な作業を減らし、監督がより短い時間に、より多くのシーンを撮影できるようにしてくれると話した。これに先立って、2022年に公開されたキャメロン氏の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」は完成までに13年がかかった。

その一方で、AIが俳優に代わることはできないだろうと見込んだ。キャメロン氏は、「機械はもっともらしい演技を見せることはできるが、人間俳優の人生経験から湧き出る特別な創造の瞬間まで追いつくことはできない」とし、「AIはイメージを提供することはできても、感情を与えることはできない」と指摘した。同紙は、「キャメロン監督は、映画制作においてAIの役割には開かれた態度を見せているが、AIが人間の演技ができるわけではないと考える」と評した。

今回のインタビューは、ハリウッドでAI活用をめぐって対立が続く中で出た。全米脚本家組合(WGA)と全米映画俳優労組(SAG-AFTRA)は昨年、AIが作家および俳優の働き口を奪っていくとし、63年ぶりに同伴ストライキを行った。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com