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米国の対中関税引き上げで韓国産の価格競争力の向上に期待感、中国向け中間財の輸出減を懸念する声も

米国の対中関税引き上げで韓国産の価格競争力の向上に期待感、中国向け中間財の輸出減を懸念する声も

Posted May. 16, 2024 08:54,   

Updated May. 16, 2024 08:54

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米政府が中国産製品に課す関税を大幅に引き上げたことで、韓国製品の価格競争力が高まるだろうという期待が出ている。しかし、中国への輸出が減ると韓国の中間財輸出が減り、過剰生産された中国産製品がさらに多く韓国内に流入しかねないという懸念も提起されている。韓国経済には、「両刃の剣」ということになる。

韓国貿易協会(KITA)の尹鎮植(ユン・ジンシク)会長は14日(現地時間)、米ワシントンのKITA支部で開かれた特派員の懇談会で、「(米国の関税引き上げについて)報告を受けて内部に意見を聞いたが、韓国企業にそれほど不利なことではないのではないか(と思う)」と述べた。

関税を課すことで米国での中国産製品の消費が減れば、韓国輸出が間接的な利益を得るだろうという意味に解釈される。米通商代表部(USTR)は同日、貿易法301条の評価報告書を出し、「2018年に米国が中国向け製品への関税を課して以来、半導体部門で中国産の輸入は4年間年で平均20.5%減少した一方、韓国からの輸入は年平均1.9%ずつ伸びた」と評価した。

しかし、米国の対中関税政策の影響で、韓国産の輸出はかえって萎縮しかねないという懸念も出ている。KITA国際貿易通商研究院のチョ・サンヒョン院長は、「バッテリーや鉄鋼などの分野で、中国産製品に入る韓国産中間財の輸出が停滞したり減ったりする可能性がある」と話した。

中国産低価格製品が米国に輸出されず、韓国に大量に流入する可能性もあるという指摘も出ている。光云(クァンウン)大学国際通商学部のシム・サンリョル教授は、「過剰生産された中国産製品が押し出しの形で流入し、韓国内企業の活動が萎縮する恐れがある」とし、「またこのような低価格製品が東南アジアなどの有望市場に輸出されれば、韓国企業の立場では中長期的にマイナス要因にならざるをえない」と話した。


世宗市=チョ・ウンヒョン記者 yesbro@donga.com