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シリコンバレーの資金源が経営破たん、ブラックマンデーの恐怖

シリコンバレーの資金源が経営破たん、ブラックマンデーの恐怖

Posted March. 13, 2023 08:25,   

Updated March. 13, 2023 08:25

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米テック企業の主要取引銀行であるシリコンバレー銀行(SVB)が、大規模な取り付け騒ぎから48時間後に閉鎖された。急激な金利引き上げで保有している国債急落などの事態に対応しようとしたが、資産277兆ウォン規模の銀行があっという間に崩壊したのだ。グローバルスタートアップ業界は、相次ぐ倒産の恐怖の中、政府に緊急支援を訴えている。

10日(現地時間)午前、米カリフォルニア州金融保護革新局は、支払不能事態に陥ったSVBを閉鎖し、米連邦預金保険公社(FDIC)を破産管財人に指定した。1983年に設立されたSVBは、40年間、米西部地域のベンチャーキャピタル(VC)やスタートアップを主要顧客とする銀行だ。テック企業の預金を誘致し、初期のスタートアップに融資を行い、米国をはじめ英国やインド、中国などテック産業の「資金源」の役割を果たしてきた。

しかし、最近米連邦準備制度(FRB)発の金利引き上げでSVBが保有している国債価格が急落し、預金の利息負担が大きくなると、大規模な資金調達計画を発表したことが市場の恐怖を招いた。8日午後、SVBの親会社SVBフィナンシャルグループが22億5000万ドル(約3兆ウォン)規模の新株調達計画などを発表すると、「バンクラン」が始まった。金利高で資金難に苦しんでいた米テック企業が我先にと預金引き出しに乗り出したのだ。

9日の1日間で420億ドル(約56兆ウォン)が引き出され、株価は60%以上急落した。結局、48時間後の10日午前、銀行閉鎖につながった。「2008年のワシントン・ミューチュアル銀行の崩壊以来、米国史上2番目の最大手銀行の失敗だ」という指摘が出ている。

シリコンバレーの企業各社は直ちに13日から相次いで倒産する恐れがあるとし、欧米で不吉に思う「13日の金曜日」になぞらえて「13日の月曜日」を懸念している。ベンチャー投資家デイビッド・サックスはツイッターに、「月曜日前に『すべての預金が安全だ』と発表しなければ、危機は広がるだろう」と話した。

今回の事態がパンデミックバブルと金利高の影響であることを考慮すれば、不動産融資銀行などが次の危機の震源地になりうるという観測も出ている。ただ、SVBの顧客はテック業界に限られており、2008年のリーマンブラザーズの不渡りで金融システム全般が崩壊し、グローバル金融危機が勃発したように、「第2のリーマンモーメント」にはつながらないという予測が多い。

韓国の金融当局も、韓国国内金融市場に及ぼす影響に神経を尖らせている。秋慶鎬(チュ・ギョンホ)副首相兼企画財政部長官は12日、金周顯(キム・ジュヒョン)金融委員長、李卜鉉(イ・ボクヒョン)金融監督院長、李承憲(イ・スンホン)韓国銀行副総裁、崔相穆(チェ・サンモク)大統領経済首席秘書官と定例懇談会を開き、SVB事態について集中的に点検した。金融当局は、「今回のSVBの流動性危機が銀行閉鎖に拡散し、金融市場の変動性と不確実性が拡大する可能性を排除できない」と明らかにした。

国民年金は、SVBの株式約10万株を保有しているという。昨年末基準で、株式価値は304億ウォン程度だが、9日の株価暴落で半分になった。


金玹秀 kimhs@donga.com · 朴民優 minwoo@donga.com