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大規模投資に乗り出した企業、砂袋を取り外して走らせるべきだ

大規模投資に乗り出した企業、砂袋を取り外して走らせるべきだ

Posted May. 26, 2022 08:36,   

Updated May. 26, 2022 08:36

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三星(サムスン)が、半導体・バイオ分野の新産業育成に、5年間で450兆ウォンを投資するという計画を出した。現代(ヒョンデ)自動車グループの主力系列会社は、電気自動車やロボティクスなどに4年間で63兆ウォンを投資する。ロッテは37兆ウォン、ハンファも20兆ウォンの投資計画を公開し、SKとLGも長期投資計画を近く発表する予定だ。民間主導の成長と先端産業をテコにする経済・技術安保に重点を置いた新政府の政策に応じて、大企業各社が未来産業分野の成長戦略を取り出したのだ。

三星の投資計画は、昨年までの5年間の国内外の投資規模である330兆ウォンより120兆ウォンも多い。大規模投資を通じて、世界1位のメモリ半導体で超格差を維持し、台湾に遅れたファウンドリの競争力を高めることが目標だ。新型コロナのパンデミックで戦略的価値がさらに大きくなったバイオ産業では、「第2の半導体神話」を成し遂げるという。

今回発表された投資計画は、「大企業が海外投資だけを増やし、他国の雇用だけを作るのではないか」という懸念を払拭するのに大きく役立つものと見られる。三星投資の80%である360兆ウォンは、韓国の研究開発(R&D)などに投入され、年間1万6000件、5年間で8万件の雇用を創出する見通しだ。現在、三星電子の国内役職員の70%に該当する良質の雇用が、5年間新たに生まれるのだ。現代自動車グループの投資計画は、バイデン米大統領の訪韓中に発表された対米投資額の5倍だ。韓国をグローバル電気自動車生産のハブに育てるという意志がうかがえる。

ボールは今や政府と政界に渡った。企業が思いっきり走れるように、「砂袋」から取り外さなければならない。先進国では2~3年で可能な半導体工場の建設が、あらゆる規制で7~8年ずつ遅れる状況では、企業の意志がいくら強くても投資が適切に行うことは無理だ。半導体や電気自動車、バッテリー分野の専門人材が非常に不足しているにもかかわらず、各大学は首都圏規制に遮られ、定員を増やせずにいる。他国のライバル業者の2~3倍の負担を韓国企業に負わせる法人税体系も、急いでメスを入れなければならない。

既存のグローバルサプライチェーンが崩壊し、各大国は自国利益の最大化のためにブロックを作る世界経済の転換期に、輸出で生計を立てている国の韓国が頼るところは先端競争力を備えた企業だけだ。企業の果敢な挑戦が経済の未来成長エンジンとして実を結ぶことができるよう、いかなる支援も惜しんではならない。