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台湾に追い越された1人当たりGDP、半導体の復活なしに巻き返しは難しい

台湾に追い越された1人当たりGDP、半導体の復活なしに巻き返しは難しい

Posted May. 02, 2023 08:34,   

Updated May. 02, 2023 08:34

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昨年、台湾の1人当たりの国内総生産(GDP)が、18年ぶりに韓国を超えたと、台湾統計処が発表した。両国とも半導体が最大輸出品目だが、韓国は世界1位のメモリ半導体が深刻な不況に陥った一方、台湾が1位の注文型半導体は好調を見せた影響で、1人当たりのGDPの逆転という苦い結果となった。

台湾の昨年の1人当たりのGDPは3万2811ドル(約4400万ウォン)で、3万2237ドル(4323万ウォン)だった韓国より1.8%多かった。台湾統計処は、2004年以降、韓国に後れを取っていた1人当たりのGDPを追い越した理由として、半導体産業の優位や企業の能動的変化を挙げた。産業競争力が高まり、10年間、韓国が年平均2.6%成長する時、台湾は3.2%ずつ成長したのが逆転の原因だという評価だ。

台湾の代表企業TSMCのグローバルファウンドリ分野でのシェアは、現在60%に迫り、2位の三星(サムスン)電子の3倍以上を占めている。TSMCの時価総額は、すでに2019年末に三星電子を越えている。代表的な輸出企業の業績差は、両国の貿易収支と国民所得にそのまま反映されている。半導体の40%を買っていた中国製造業の低迷で、韓国は昨年478億ドルの貿易赤字を出した。一方、台湾はシステム半導体の輸出成長で514億ドルの貿易黒字を出した。

1970~1990年代、韓国や香港、シンガポールと共に「アジアの四頭竜」と呼ばれた台湾は、2000年代初め、情報技術(IT)バブルの崩壊後、中小・中堅企業中心の成長戦略が壁にぶつかり勢いが衰えた。しかし、台湾政府がTSMCなど半導体企業を集中的に支援し、状況が一変しした。台湾は、大学半導体学科が半年ごとに新入生を選抜できるようにして人材を供給し、半導体研究開発(R&D)投資額の25%を税額控除するなど、韓国より一歩先んじて画期的な支援策を用意した。

先月、韓国は7ヵ月連続の輸出逆成長、14ヵ月連続の貿易収支の赤字を記録した。グローバル需要の低迷で、半導体輸出が1年前より41%減少したのが一番大きな原因だ。企業は攻撃的投資でファウンドリなどの分野で超格差競争力を確保し、政府と政界は国家力量を総動員して応援しなければ、再び台湾に追いつくのは容易ではないだろう。