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UAE・米国・東南アジアへ 韓国の自動運転スタートアップ、ビッグテックの隙間市場攻略

UAE・米国・東南アジアへ 韓国の自動運転スタートアップ、ビッグテックの隙間市場攻略

Posted May. 21, 2026 08:46,   

Updated May. 21, 2026 08:46


米中ビッグテックが主導する世界の自動運転市場で、韓国スタートアップが海外で徐々に活路を切り開いている。巨大資本とデータを前面に押し出すビッグテックの影響力が比較的小さく、韓国より先に市場が開かれた中東・東南アジアの公共交通や、米国の長距離物流など「隙間市場」を集中的に攻略した結果だ。

海外進出の先頭を走るのは、ガイドハウスの「2025自動運転リーダーボード」で世界7位に入ったオートノマスA2Zだ。A2Zは昨年11月、アラブ首長国連邦(UAE)の人工知能(AI)企業スペース42と合弁会社を設立し、400万ドル(約60億ウォン)を共同出資して、800万ドル規模のアブダビ自動運転事業を受注した。2月には韓国企業として初めて政府の「国家核心技術」の輸出承認を受け、現地事業化の障害も取り除いた。A2Zはこれを足掛かりに、完全自動運転「レベル4」の無人モビリティ「ROii」を投入するなど、年内にUAEで760万ドル(約110億ウォン)規模の事業を追加受注する構想だ。UAE政府が2030年までにドバイ公共交通の25%、2040年までにアブダビ全域の完全自動運転化を推進しており、市場の見通しも明るい。

東南アジアと日本市場でも事業展開を加速している。A2Zはシンガポールで自動運転ライセンスを取得し、現地最大級のスーパーアプリ「グラブ」と連携して都心シャトルサービスを運営している。3月の李在明大統領によるシンガポール国賓訪問に合わせては、シンガポールの情報通信企業NCSなど3社と了解覚書(MOU)を締結し、パートナーシップを拡大した。日本では、2〜3月に徳島県鳴門市で実施された自動運転タクシーの実証事業に参加したことを契機に、現地での事業化の可能性などを検討していく見通しだ。

物流・特殊目的市場への進出も相次いでいる。自動運転トラックのスタートアップ、マスオートは3月から、米カリフォルニア州ロングビーチ港とジョージア州を結ぶ約3379キロの固定路線で貨物輸送を開始した。運転手の疲労蓄積による事故リスクが大きい長距離区間を自動運転で代替した、世界最長級の実証事例だ。マスオートは技術力を認められ、韓国産業技術振興院(KIAT)の新産業創出事業対象に選ばれ、2年間で20億ウォン規模の研究開発(R&D)資金の支援を受ける。

ライドフラックスは2027年の無人商用化に合わせ、日本・東南アジア進出を準備している。ThorDriveはサウジアラビアの空港で自動運転貨物牽引車の商用化に入った。各社はビッグテックの手が及んでいない地域や分野を先取りし、急成長する世界の自動運転市場で足場を築く構えだ。


金在亨 monami@donga.com