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「2~3週間でイラン撤収」 終戦後も残る経済の傷

「2~3週間でイラン撤収」 終戦後も残る経済の傷

Posted April. 02, 2026 09:18,   

Updated April. 02, 2026 09:18


ドナルド・トランプ米大統領は先月31日、「イランからまもなく(very soon)撤収する」と述べ、終戦時期を問われると「2~3週間以内」と答えた。イランのマスウード・ペゼシュキヤーン大統領も「侵略再発防止が保証されれば紛争を終わらせる意思がある」と述べた。長期化懸念とは裏腹に早期終戦の可能性が高まると、米国や韓国をはじめ世界の株式市場は急伸した。だが、たとえ早期終戦が実現しても、エネルギー供給網の混乱による世界経済への衝撃は長く続くとの見方が多い。

トランプ大統領は、米国の平均ガソリン価格が世論悪化の臨界点とされる「1ガロン=4ドル」を超えるなど国内経済に警戒信号がともったことから、早期終戦へと方針を固めたとみられる。トランプ氏の発言を受け、同日の米株式市場は10カ月ぶりの大幅上昇を記録し、1日の韓国総合株価指数(KOSPI)も8.44%急騰するなど、世界市場は一斉に上昇した。

問題は、国際経済の要衝であるホルムズ海峡の封鎖を巡り、トランプ氏が「われわれは関係ない」と距離を置いた点だ。海峡通航が正常化しないまま米軍が一方的に撤収する可能性を示唆したものである。この場合、同海峡への依存度が高い韓国や日本などは、原油や天然ガスの確保のためイランと個別交渉を行うか、イラン側が求める1隻当たり200万ドルの通行料を支払わざるを得なくなる。

空爆で破壊された中東産油国の生産施設の復旧にも相当の時間を要する。仮に戦争が直ちに終結しても、原油の70%、天然ガスの20%を中東に依存する韓国のエネルギー不安は今冬まで続くとの懸念が出ている。高騰した原油価格は時間差で物価を押し上げ、これを抑えるため韓国銀行が金利を引き上げれば、住宅ローンに圧迫された家計は大きな負担を強いられる。経済協力開発機構(OECD)が1.7%に下方修正した今年の成長率見通しの達成も容易ではない可能性がある。

政府は2日、石油資源安全保障の危機警報を「注意」から「警戒」に引き上げ、公的機関の車両に偶数・奇数の運行制限を導入する方針だ。公営駐車場を利用する民間乗用車にも5部制を適用する。長期化が見込まれる中東発の危機の後遺症を乗り越えるため、国民と企業の双方が負担を分かち合う備えが求められる。