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「閣僚全員を招集できない緊急事態ではなかった」 戒厳に初の司法判断

「閣僚全員を招集できない緊急事態ではなかった」 戒厳に初の司法判断

Posted January. 19, 2026 09:53,   

Updated January. 19, 2026 09:53


高位公職者犯罪捜査処(公捜処)の逮捕妨害容疑を巡り、一審裁判所が尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に有罪を言い渡した際、「非常戒厳」を巡る捜査の適法性を全面的に認めたことから、来月19日に予定される尹氏の内乱首謀者容疑一審判決にどのような影響を与えるのか、注目が集まっている。

これまで尹氏側は、非常戒厳が内乱に当たるかを論じる以前に、内乱容疑に対する捜査権のない公捜処による捜査自体が違法だと主張してきた。しかし16日、ソウル中央地裁刑事合議35部(裁判長=白大鉉部長判事)は、公捜処に内乱罪の捜査権があると判断した。そのうえで内乱罪について、「被告人の(逮捕妨害容疑に関連する)職権乱用罪と内乱罪は事実関係が同一で直接結びついており、職権乱用罪の捜査過程で被告人の内乱首謀者容疑が明らかにならざるを得ない関連性が認められる」と断じた。内乱特検(趙垠奭特別警察官)は、こうした司法判断が内乱首謀者容疑事件に影響を与え得るとして、判決文を分析し、内乱首謀者事件の一審判決を控えるソウル中央地裁刑事合議25部(裁判長=池貴然部長判事)に証拠として提出する方針だ。

このほか、裁判所内部では、逮捕妨害事件の一審裁判所が「戒厳閣議」の手続き上の瑕疵を指摘した点にも関心が集まっている。裁判所は、尹氏が非常戒厳の宣布直前に一部の閣僚のみを招集して閣議を開いたことについて、戒厳宣布が手続き的正当性を欠いていたと判断し、実体的正当性もなかったことを示唆した。裁判所は「被告人が主張する戒厳宣布の理由を考慮しても、閣僚全員に招集通知を行えなかったことを正当化するほど緊急な状況だったとは言い難い」と指摘した。非常戒厳は戦時・事変、またはこれに準じる国家非常事態に限って宣布できるが、尹氏はそうした緊急事態ではないにもかかわらず戒厳を宣布したと判断したということだ。

また、逮捕妨害事件の一審裁判所は、戒厳解除後に「事後戒厳宣布文」を作成し、後に廃棄した容疑についても有罪と判断した。これにより、ソウル中央地裁刑事合議33部(裁判長=李珍官部長判事)が審理している韓悳洙(ハン・ドクス)前首相による事後戒厳宣布文作成の共犯容疑に対する一審判断にも注目が集まっている。韓氏の一審判決は21日に言い渡される予定だ。

裁判所内部では、逮捕妨害一審判決が、非常戒厳を巡る一連の違法性を認定した初の判断であるため、「内乱本流」事件にも影響を与える可能性があるとの見方が出ている。ある部長判事は「非常戒厳が内乱に当たるかを直接判断した裁判ではないが、戒厳の違法性について間接的な示唆を与えた」と指摘した。一方で、別の裁判所が事件を分担して審理しているため、性急に結論を見通すことはできないとの慎重論も出ている。


ソン・ヘミ記者 1am@donga.com