
米国移民・税関捜査局(ICE)の職員が、非武装の白人女性(米国市民)を射殺した事件に抗議するデモが、全米各地で続いている。週末の10~11日には、数百件に及ぶデモが各地で同時多発的に行われるなど波紋が広がり、トランプ政権の反移民政策と執行手法をめぐる批判は一段と強まっている。
7日、ミネソタ州ミネアポリスで、3人の子どもの母親であるレネ・グッドさんが、移民取り締まり作戦に当たっていたICE職員の銃撃を受け死亡した。これを受け、9日にはミネアポリスだけで数万人規模のデモ隊が集結した。デモ隊は「ICEはもう容認しない」とのスローガンを叫んだと、米紙ワシントンポストが伝えた。週末には、ワシントンやロサンゼルスなど全米に抗議が広がり、大小の集会が相次いだ。ミネアポリス市警のブライアン・オハラ本部長によると、8日には同市で約1千人のデモ隊が集まり、29人が一時拘束された後に釈放された。この過程で警察官1人が軽傷を負ったという。
一方、ミネソタ州の保守系メディアが、当時の取り締まりの様子を捉えた新たな映像を公開し、「過剰対応」論議はさらに激化している。ICE職員のジョナサン・ロス氏が携帯電話で撮影した47秒間の映像によると、グッドさんが車を前進させた際、ロス氏は車の正面ではなく運転席側にいた。ワシントンポストは映像の分析結果として、車が横を通過する間にロス氏が身をかわすことは可能だったと伝えた。事件当日、トランプ大統領は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「グッドさんが意図的に車でICE職員に突っ込んだ。発砲は正当防衛だった」と投稿していたが、こうした主張への疑念が強まっている。
申晋宇 niceshin@donga.com






