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米国「平和的な政権移行までベネズエラを運営」 事実上の暫定統治宣言

米国「平和的な政権移行までベネズエラを運営」 事実上の暫定統治宣言

Posted January. 05, 2026 10:37,   

Updated January. 05, 2026 10:37


「安全で適切な政権移行が実現するまで、米国がベネズエラの国政を運営する」

トランプ米大統領は3日(現地時間)、ベネズエラに対する事実上の暫定統治を宣言した。米国へ移送されたマドゥロ大統領に代わって、ロドリゲス副大統領が米国に協力する場合、米軍の駐留は行わない考えも示した。ベネズエラ最高裁も、ロドリゲス氏に大統領の職務を遂行するよう発表した。

ただし、ロドリゲス氏は「ベネズエラの大統領はマドゥロ氏ただ一人だ」とし、米国に全面協力する意思がないことを示した。2024年7月の大統領選でマドゥロ氏と争った野党政治家のエドムンド・ゴンサレス・ウルティア氏や、昨年のノーベル平和賞受賞者である野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏らも「ポスト・マドゥロ」の有力候補として取り沙汰されている。ただ、誰が権力を握っても、相当期間にわたり政情不安が続くとの見方が強い。

●トランプ氏「米国が適切に統治」

トランプ氏はフロリダ州の私邸マール・ア・ラーゴで記者会見を開き、「安全で適切かつ慎重な政権移行が可能になるまで、米国がベネズエラの運営を担う」と述べた。 また「われわれがただ撤収すれば、ベネズエラが回復する可能性はゼロだ。米国が適切かつ専門的に運営する」と強調した。

また「ベネズエラには、指導者になるべきではない悪い人物が多い。その中の誰かがマドゥロ氏の後継者になるリスクを冒すことはできない」とも述べた。反米路線など、マドゥロ氏の路線を引き継ぐ後継政権の誕生を阻止する意図とみられる。

トランプ氏は同席したルビオ国務長官、ヘグセス国防長官、ラトクリフ中央情報局(CIA)長官、ミラー大統領次席補佐官、ダン・ケイン統合参謀本部議長らが、ベネズエラの国政運営を主導すると明らかにした。キューバ系でスペイン語に堪能なルビオ氏は、同日ロドリゲス氏と電話会談を行ったと伝えられている。

一方、ロドリゲス氏や、その兄であるホルヘ・ロドリゲス国会議長、パドリノ国防相、カベージョ内務相といったマドゥロ氏の側近らは、現時点で米国への協力姿勢を示していない。彼らが友好国である中国、キューバ、ロシア、ベラルーシ、トルコなどへ亡命するか、国内でゲリラ戦を誘発し、事態が制御不能な形で悪化する可能性も否定できない。

トランプ氏は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で「ウルティア氏が次期大統領に就任すべきだ」と書いたフランスのマクロン大統領の投稿を共有した。ウルティア氏は2024年の大統領選で勝利したものの、マドゥロ政権による不正選挙の影響で現在は海外亡命中だ。一方、マチャド氏については「支持基盤が弱く、統治は困難だ」と指摘した。

● イラク・アフガン政権交代失敗のジレンマ

ただし、トランプ氏の構想が順調に進むかは見通せない。米国は2000年代初頭、イラクのサダム・フセイン政権とアフガニスタンのタリバン政権を、圧倒的軍事力で短期間に崩壊させた。しかし、独裁政権崩壊後に樹立された親米政権は、巨額支援にもかかわらず腐敗と無能で国民の支持を失い、テロが常態化して混乱に陥った。その余波は、単一覇権国としての米国の国際的地位と影響力を大きく損なう要因ともなった。

このため、今回のベネズエラ国政運営介入も「第2のイラク」「第2のアフガニスタン」になりかねないとの懸念が強い。米野党・民主党議員らは、トランプ政権が明確な対策もなくマドゥロ氏の排除に踏み切ったと批判している。民主党の下院トップを務めるハキーム・ジェフリーズ院内総務は「大統領は、イラクとアフガニスタンで痛みを伴って得た教訓を無視している」と批判した。


イ・ジユン記者 asap@donga.com