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ロシア、米・ウクライナ首脳会談前にキーウを大規模空爆

ロシア、米・ウクライナ首脳会談前にキーウを大規模空爆

Posted December. 29, 2025 09:45,   

Updated December. 29, 2025 09:45


ロシアのラブロフ外相は28日、「ウクライナのゼレンスキー大統領は建設的な停戦交渉に臨む準備ができていない」と非難した。同日予定されるトランプ米大統領とゼレンスキー氏の首脳会談を前に、ロシアが、米国とウクライナが停戦案を取りまとめても受け入れない姿勢を示したとの見方が出ている。

ラブロフ氏は28日、タス通信とのインタビューで、「ゼレンスキー政権と欧州の後見人たちは建設的な対話に臨む準備ができていない」とし、「同政権は民間インフラを狙った破壊工作で民間人を脅かしている」と主張した。ウクライナを支援する欧州連合(EU)諸国についても「平和の障害物」と批判し、「一部の例外を除き、ほとんどの欧州諸国がキーウ政権に資金と兵器を注ぎ込み、ロシア経済の崩壊を夢見ている」と述べた。

これに先立ち26日、ロシアのプーチン大統領は、米国とウクライナの停戦案20項目の報告を受け、「米ロ間の交渉内容とは全く異なる」として拒否の意向を示した。ロシアは、ドンバス(ドネツク州とルハンシク州を合わせた地域)の譲歩を求める立場を堅持している一方、ウクライナは現戦線での戦闘停止を主張している。戦後のウクライナの安全保障を巡っても、ロシアは欧州軍の駐留などに強く反対している。

またロシアは、トランプ氏とゼレンスキー氏の会談を前に、ウクライナの首都キーウなどに対する大規模空爆を強行した。27日、ロイター通信などによると、ロシア軍は26日から2日間にわたり、ドローン500機、ミサイル40発を動員し、キーウのエネルギー施設や民間施設を攻撃した。エネルギーインフラが大きな被害を受け、2600棟の住宅、187の保育施設、138の学校、22の社会福祉施設で暖房供給が停止し、約60万人が影響を受けた。ウクライナのクリメンコ内相代行は、少なくとも2人が死亡し、20人以上が負傷したと明らかにした。ウクライナと国境を接するポーランド南東部にあるジェシュフ空港とルブリン空港も、攻撃の影響で一時閉鎖された。

ウクライナ側も27日、大規模なドローン攻撃で反撃し、ロシアの首都モスクワのブヌコボ空港とシェレメチェボ空港が一時運航停止となった。


柳根亨 noel@donga.com