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李大統領、きょう青瓦台に初出勤 龍山時代終え「青瓦台時代」へ

李大統領、きょう青瓦台に初出勤 龍山時代終え「青瓦台時代」へ

Posted December. 29, 2025 09:44,   

Updated December. 29, 2025 09:44


李在明(イ・ジェミョン)大統領が29日、ソウル市鍾路区(チョンロク)の青瓦台に初めて出勤し、本格的な李在明政権の「青瓦台時代」が幕を開けた。2022年5月に尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が就任後、大統領室を龍山(ヨンサン)に移してから約3年7カ月ぶりだ。大統領警護処は、李氏の青瓦台復帰に合わせて警備や突発事態への点検を終えており、龍山大統領室の元の主である国防部も移転準備に入った。

●大統領室から青瓦台へ「龍山時代」に幕

青瓦台によると、李氏は29日に青瓦台に初出勤し、参謀陣との会議などを行う見通しだ。青瓦台は29日午前0時をもって、龍山大統領室に掲げられていた鳳凰旗を下ろし、青瓦台に掲揚した。鳳凰旗は韓国国家元首の象徴であり、大統領の主執務室がある場所に常時掲げられる。大統領室の正式名称も「青瓦台」に変更され、エンブレムも従来の青瓦台のものに戻った。公式に「龍山時代」が終わり、「青瓦台時代」へと転換した形だ。

李氏は青瓦台復帰に伴い、3室長(秘書室長、政策室長、安保室長)とともに、青瓦台秘書棟である与民1館で執務する。大統領執務室は本館にも設けられるが、李氏は大半の業務時間を与民館の執務室で参謀たちと過ごす方針だ。参謀たちが「1分圏内」で緊密に意思疎通できる体制を整え、政策執行の効率性を高める狙いとみられる。青瓦台の日常業務が与民館を中心に行われるため、本館は首脳会談や国家行事など、外賓対応に重点を置いて活用するとみられる。

姜勲植(カン・フンシク)大統領秘書室長は同日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団のユーチューブ番組に出演し、李氏が3室長と同じ建物で執務することについて「(大統領は)参謀と至近距離で民意を常に聞かなければならないという考えだ」とし、「大統領からの要請もあり、我々の判断も同じだった」と語った。さらに「韓米首脳会談のためホワイトハウスを訪れたところ、大統領のすぐそばに参謀たちが配置されていた」とし、「ホワイトハウスのシステムに近い形で、大統領が3階、2階に3室長、1階に首席秘書官が入る(構造にした)」と説明した。続けて「そのように動いてすぐに意思決定し、(大統領が)呼べば駆け上がらなければならない」と付け加えた。

李氏の青瓦台復帰に合わせ、大統領警護処は22日から26日までの5日間、国家情報院など13の関係機関と合同で、青瓦台の主要建物や施設、敷地内の山岳地帯まで総合点検を行った。越境侵入や奇襲侵入、車両突入などを想定した実動訓練のため、軍・警察の警護支援部隊と合同で現場総合訓練(FTX)も実施した。

特に青瓦台は約3年2カ月間、市民に開放されていたため、盗聴装置や隠しカメラ、電子機器、情報通信技術(ICT)インフラなどを、国家情報院や電波管理所、庁舎管理本部とともに綿密に点検したという。警護処関係者は「龍山大統領室は盗聴への懸念が大きかったため、国民の不安を払拭するため総合的な点検を行った」とし、「保安上の問題が生じないよう徹底した措置を講じた」と話した。

再び始まった青瓦台時代がどれほど続くかは未知数だ。李氏が「退任式は世宗(セジョン)で行う」と述べ、任期中に執務室を世宗に移す意向を強調しているためだ。現在、世宗執務室は27年までに設計を終え、28年着工、30年完成を目標としている。大統領室関係者は「大統領は可能な限り早く世宗へ移転したいと考えている」とし、「最終的に大統領室の世宗市移転を目指しているため、青瓦台の増改築は行わず、費用も最小限に抑えた」と説明した。

●龍山大統領室、国防部が使用へ

青瓦台時代が29日から正式に始まったことを受け、龍山大統領室の元の主である国防部も移転準備を本格化させている。大統領室の建物は、尹政権発足前までは国防部本館として使われていた。国防部は、国有財産法に基づき、大統領室としての使用を終了する返還および用途廃止手続きと、再び国防部が使用するための使用承認手続きが完了次第、旧大統領室の建物へ移転する方針だ。

22年5月に尹錫悦政権が「龍山大統領室時代」を開く中で、国防部は長官・次官補室を含む政策室などを、国防部庁舎から50メートル離れた合同参謀本部の建物へ移転した。資源管理室などは敷地内別館へ移し、別館にあったサイバー作戦司令部は京畿道果川(キョンギド・クァチョン)へ移転するなど、連鎖的な移動と分散配置が行われた。合同参謀本部の軍事支援本部も、同一建物の併用による執務室不足のため、近隣の別の建物へ移転した。国防部が元の建物に戻れば、これらの部署や部隊の一部も従来の位置を取り戻すとみられている。


ユン・ダビン記者 ソン・ヒョジュ記者 empty@donga.com