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売上の9割が韓国発なのに 「グローバルCEO」を盾に国会を避けるキム・ボムソク氏の傲慢

売上の9割が韓国発なのに 「グローバルCEO」を盾に国会を避けるキム・ボムソク氏の傲慢

Posted December. 16, 2025 08:58,   

Updated December. 16, 2025 08:58


クーパン創業者で実質的支配者でもあるクーパンInc取締役会議長のキム・ボムソク氏が、17日に予定された国会・科学技術情報放送通信委員会の聴聞会に出席できないとして欠席理由書を提出した。「約170カ国で事業を展開するグローバル企業の最高経営責任者(CEO)として、公式ビジネス日程がある」という理由を挙げた。しかし、クーパン全体売上の90%以上を上げる韓国で、国民の3分の2に当たる3370万人の個人情報が流出する重大事故が起きたにもかかわらず、海外事業を理由に韓国へ来られないというのだ。

キム氏はこの10年間、国政監査や聴聞会を前に証人として6回採択されたが、出席は一度もない。取引先への不当行為疑惑で初めて証人採択された2015年には、「バスケットボール中にアキレス腱を断裂し、歩行が不自由で長ズボンも履けない」という理由を挙げた。その後も理由を変えて出席を回避し、重大災害処罰法の施行が迫ると、21年に韓国法人の議長職と登記取締役職を退き、韓国事業との法的なつながりを断った。今年も3度、出席を求められたが、米大統領就任式への参加や海外出張などを理由に逃れた。

今回は「グローバル企業CEO」を持ち出した。しかし、これまでクーパンとキム氏が、グローバル企業にふさわしい社会的責任を示したことがあっただろうか。小規模商店並みのずさんなセキュリティ管理、個人情報流出への遅い対応、責任回避は強い怒りを招いた。それでもキム氏は一言も発せず沈黙を貫いた。クーパン株100%を保有するクーパンIncの議決権74.3%を握る実質支配者でありながら、いわゆる「雇われ社長」を前面に立て、自身は背後に隠れた。世論は顧みず、法的責任の最小化にのみ神経を使った。今回の事故後、韓国事情をほとんど知らない米本社の法律専門家を韓国代表に据えたこと自体が、キム氏の姿勢を物語る。

キム氏はいまこそ国民の前に立ち、事故の経緯と責任を明らかにし、被害者に真摯に謝罪すべきだ。韓国で稼ぎ、責任を問われる局面では米国に隠れるという振る舞いを繰り返すなら、今後クーパンがどのような対策を掲げても、信頼回復は難しいだろう。国民と消費者を軽んじる企業がどんな結末を迎えるのか、痛切に思い知らせる必要がある。