
パランティアの共同創業者であり、シリコンバレーテック企業の大物グループ「ペイパル(PayPal)マフィア」のゴッドファーザーとして知られるピーター・ティール氏が最近、 保有していたエヌビディア(NVIDIA)株を全て売却した。ソフトバンクの孫正義会長に続き、ティール氏のNVIDIA株売却は、人工知能(AI)企業に対する投資家心理を悪化させている。
17日(現地時間)、ティール氏のヘッジファンド「ティール・マクロ」が米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期報告書(13F)によると、ティール氏は第3四半期(7~9月)に保有していたNVIDIA株(53万7742株)を全て処分したほか、テスラ株の76%(20万7613株)も売却した。さらに、AIデータセンター関連銘柄に分類される発電会社ビストラ・エナジーの株式(20万8747株)も全量売却した。
ベンチャー投資家であるティール氏は、フィンテック企業のペイパルとAI企業パランティアの共同創業者であり、フェイスブック(現メタ)、防衛テック企業アンドゥリル、ソーシャルメディア企業リンクドインの初期投資家でもある。ティール氏がNVIDIA株をすべて手放したという報道を受け、NVIDIAの株価は17日(現地時間)に1.88%下落し、時間外取引でも軟調が続いた。しかしティール氏は、マイクロソフトやアップルに新規投資し、ビッグテックへの投資から完全に撤退したわけではない。
一方、孫会長率いるソフトバンクグループは先月、NVIDIA株3200万株を58億3000万ドル(約8兆5500億ウォン)で売却した。ソフトバンクは売却代金を、生成AI大手のオープンAIへの投資に重点配分する方針だ。同社は2017年に約40億ドルをNVIDIAに投資したが、2019年にいったん全量売却。その後2020年から再び買い増してきたものの、先月すべて処分した。
これより先に、ヘッジファンドマネジャーのマイケル・バリー氏がNVIDIAとパランティアの株価下落を見込んでプットオプション(あらかじめ決まった価格で売る権利)を買い入れていたことも、AI投資へのセンチメントを冷やした。バリー氏は2008年のサブプライム住宅ローン危機を予見して莫大な利益を上げ、映画「マネー・ショート(The Big Short)」のモデルにもなった人物だ。
バリー氏は先月、ソーシャルメディアに「バブルは起こるもの。そして、時には何もしないことが唯一の勝ち筋になることもある」と投稿し、AIバブルについて警告した。さらに今月11日には、メタ、グーグル、オラクルといったビッグテック企業がグラフィックス処理装置(GPU)の減価償却期間を人為的に延長し、営業利益をかさ上げしていると批判した。実際、多くのビッグテック企業は、2020年当時3~5年だったサーバー用GPUの減価償却期間を今年5~6年に延ばしている。バリー氏はこうした耐用年数の延長により、2026~2028年にかけて計1760億ドルの減価償却費を意図的に圧縮したと主張している。バリー氏は今月25日に追加資料を公開すると予告し、自身のヘッジファンドを清算するとし、「株価がファンダメンタルズから乖離している」と警告した。
ホン・ソクホ記者 will@donga.com






