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尹前大統領の妻・金建希氏を逮捕、特検「ブランド品を受取り、公職を売った」

尹前大統領の妻・金建希氏を逮捕、特検「ブランド品を受取り、公職を売った」

Posted August. 14, 2025 08:26,   

Updated August. 14, 2025 08:26


尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏が逮捕されたことで、「前大統領夫妻の同時拘束」という前代未聞の事態となった背景には、金氏が大統領夫人の地位を利用して、いわゆる「売官売職ビジネス」を行ったためだと指摘されている。★数千万ウォン相当の高級ブランド品を受け取り、公職人事の請託などを受けた金氏の収賄容疑が特検の捜査によって明らかになったのだ。金氏が金品を受け取り、国会議員の候補公認や公職任命などに関与した疑惑がさらに明らかになる可能性もある。

「金建希特検」(閔中基特別検察官)は、金氏逮捕の決め手となったドイツ車の輸入販売会社「ドイツ・モーターズ」株価操作、政治ブローカーのミョン・テギュン氏の公認介入、コンジン法師・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の請託など3大疑惑に加え、瑞熙(ソヒ)建設の李鳳官(イ・ボングァン)会長から総額1億ウォン相当の高級ネックレス、ブローチ、イヤリングなどの賄賂を受け取り、李氏の娘婿を首相秘書室長に任命した、いわゆる「売官売職疑惑」の捜査に拍車をかけている。特検は14日午前10時、逮捕された金氏を呼び出し、収賄容疑などを本格的に取り調べる方針だ。

13日、法曹界によると、金氏が2022年6月の北大西洋条約機構(NATO)訪問時に着用していた6千万ウォン相当のヴァンクリーフ&アーペルのネックレスだけでなく、李氏から同ブランドの3千万ウォン相当のブローチと2千万ウォン相当のイヤリングを受け取ったことを特検は確認したという。李氏は22年3月の大統領選直後、当選祝いの名目でネックレスを先に渡し、1ヵ月後に再び会ってブローチとイヤリングを贈って人事の請託をしたとされており、特検は事実関係を確認している。特検は、李氏が渡したアクセサリー3点だけでなく、訪問時に金氏が公開の場で着用していた2千万ウォン相当のティファニーのブローチと1500万ウォン相当のカルティエのブレスレットも対価性のある賄賂と見て、捜査を拡大している。

特検は、金氏が公職任命だけでなく、政府の契約受注にも深く関与したのではないかと疑っている。実業家のソ氏が金氏に22年9月、5千万ウォン相当のヴァシュロン・コンスタンタンの高級時計を渡した直後、「大統領警護ロボット犬の納品」事業を受注したことも、金氏の影響があったのではないか確認している。ソ氏は「金氏から大統領室の広報業務を提案された」とも主張しており、「売官売職」の疑惑も受けている。

「官邸移転特恵疑惑」に関連する捜査も本格化している。特検は13日、官邸のインテリアを担当した業者と監査院、大統領室管理秘書官を務めた金午鎮(キム・オジン)元国土交通部第1次官などに対して家宅捜索を行った。法曹界関係者は「法理的には虚偽の陳述と証拠隠滅の可能性が金氏の逮捕理由として挙げられたが、大統領夫人が公職を対価に高級品を受け取ったという疑惑は政治的に波及力が非常に大きな問題であるため、逮捕を免れることはできなかっただろう」と指摘した。


ソン・ユグン記者 イ・ユンテ記者 big@donga.com