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ノーベル経済学賞のロビンソン氏「韓国はAPECを率いる潜在力を持つ」

ノーベル経済学賞のロビンソン氏「韓国はAPECを率いる潜在力を持つ」

Posted August. 13, 2025 09:17,   

Updated August. 13, 2025 09:17


米国の第2期トランプ政権が発足して以来、世界中で保護主義が強化されている中、アジア太平洋経済協力会議(APEC)のような形態の共同体が、「多国間主義の守護」のための代案になりうるという主張が出た。昨年ノーベル経済学賞を受賞した米シカゴ大学のジェームズ・ロビンソン教授(写真)は12日、韓国経済人協会と対外経済政策研究院がソウル永登浦区(ヨンドゥンポグ)のFKIタワーで開催した第32回太平洋経済協力委員会(PECC)の総会に出席し、このように明らかにした。

ロビンソン教授は、「最近の多国間主義の危機は、既存の制度がすべての国や国民に役に立たないことが根本的な原因だ」とし、「自発性、開放性、非拘束性、合意基盤の協力というAPECの『開かれた地域主義』の原則が、多国間主義の衰退と保護主義強化など、『閉ざされた地域主義』に回帰しようとするグローバル流れを克服できる代案だ」と評価した。

ロビンソン教授は、APECが「国家」の代わりに「経済体」の概念を使ったことを高く評価した。APECは、経済体の概念を使用しており、国ではない香港などの参加が可能だ。ロビンソン氏は、「より柔軟なアイデンティティが必要な時代に、APECのアプローチの仕方は、新しい『グローバルアーキテクチャ』の構築においてヨーロッパ連合(EU)よりさらに適したプラットフォームになりうる」と話した。

ロビンソン教授は、韓国と関連しては、「携帯電話や船舶、自動車だけでなく、Kポップや『イカゲーム』、Kビューティーまで経済的、文化的に驚くほど創造的な社会だ」とし、「APEC内で多様な対話と協力を導いていく潜在力がある」と話した。

同日、総会を開いたPECCは、APECのシンクタンクであり、公式オブザーバー(参観団体)だ。今年は韓国が20年ぶりにAPEC議長国を務めることになったことをきっかけに、ソウルで開かれた。計4つのセッションで行われた同日の総会の結果は、「汝矣島(ヨイド)宣言」にまとめ、10月に開催されるAPEC首脳会議に提出する予定だ。


イ・ミンア記者 omg@donga.com