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尹前大統領、警察の出席要求に「応じぬ」 書面調査なら「検討」

尹前大統領、警察の出席要求に「応じぬ」 書面調査なら「検討」

Posted June. 11, 2025 07:53,   

Updated June. 11, 2025 07:53


12・3非常戒厳事態を捜査している警察が、12日に出席して取調べに応じるよう通知したことに対し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領側が調べに応じない立場を示した意見書を提出する予定のようだ。

10日、法曹界などによると、尹前大統領側は警察庁国家捜査本部特別捜査団(団長=白東欽・安保捜査局長)にこのような意見書を提出する予定だという。尹前大統領側の尹甲根(ユン・ガプグン)弁護士は同日、「尹前大統領は、(逮捕令状の執行阻止と秘話フォン(防諜携帯電話)の削除指示などに)介入したことがなく、犯罪要件が成立しない」とし、「出席による取調べは不要だが、書面調査は検討するという趣旨の意見書を警察に送る予定だ」と明らかにした。

特捜団は先月27日、尹前大統領に「6月5日までに出席して取調べを受けてほしい」と通知したが、尹前大統領は応じなかった。警察は「12日に出て取調べを受けなさい」と2回目の通知を行っている。

尹前大統領は今年1月3日、高位公職者犯罪捜査処(公捜処)と特捜団の1次逮捕令状の執行を阻止するよう、キム・ソンフン前大統領警護処次長らに指示した容疑(特殊公務執行妨害)がもたれている。戒厳宣言から4日後、郭種根(クァク・ジョングン)前陸軍特殊戦司令官、呂寅兄(ヨ・インヒョン)前国軍防諜司令官、イ・ジンウ前陸軍首都防衛司令官の秘話フォン情報を削除するよう指示したという容疑(大統領警護法違反教唆)も持たれている。

特捜団は12日まで、尹前大統領の出席を見守る方針だ。尹前大統領が取調べに再び応じなれば、もう一度出席要求をするものとみられる。通常、捜査機関は被疑者が適当な理由なしに3回以上出席に応じなければ、逮捕を試みるだけに、尹前大統領が3回目の出席通知にも応じなければ、特捜団が逮捕令状を申請するだろうという観測も出ている。ただ、特検の発足が迫っている状況なので、尹前大統領に対する強制捜査は特検が進める可能性もある。

一方、同日午前、中央地域軍事裁判所は、呂前司令官の内乱重要任務従事容疑の公判を開き、キム・デウ前防諜司捜査団長に対する証人尋問を行った。キム前団長は同日の裁判で、政治家などの逮捕組の指示に関連し、「呂前司令官が、李在明(イ・ジェミョン)、韓東勳(ハン・ドンフン)、禹元植(ウ・ウォンシク)に対して移送任務を遂行しろと言った」と証言した。ただ、キム前団長は、防諜司捜査官らに対し、逮捕組出動指示を下したことについては、「国軍統帥権者である大統領が非常戒厳を宣言し、これをメディアも生中継していたので、違法な戒厳宣言だと判断するのは難しい状況だった」と主張した。それと共に、「呂司令官が、金龍顯(キム・ヨンヒョ)前国防部長官から付与された命令だと言ったので、同命令の違法性有無を瞬時に判断するのは難しかった」と話した。

海兵隊員殉職事件の外圧疑惑を捜査している公捜処は同日、世宗市(セジョンシ)の大統領記録館について押収捜索を行った。公捜処はいわゆる「VIP激怒説」が提起された2023年7月31日、国家安保室会議資料と大統領室出入り記録などを確保するために押収捜索に乗り出したとみられる。