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亡くなった娘を偲び…韓国の小学校に奨学金を送る米国の両親

亡くなった娘を偲び…韓国の小学校に奨学金を送る米国の両親

Posted May. 29, 2025 09:11,   

Updated May. 29, 2025 09:11


韓国での交通事故で亡くなった米国人英語教師の両親が、亡くなった娘を偲んで、数年前から、蔚山(ウルサン)の生徒たちに奨学金を送り続けている。

28日、蔚山市教育庁によると、北区の鹽浦(ヨムポ)小学校は24日、英語教師の故サラ・ディネルさんの思いを受け継ぎ、「サラ・ディネル奨学金」を生徒7人に伝えた。米国出身のディネルさんは2015年8月、同校で英語教師として勤務を開始した。しかし、翌年の16年11月、蔚山で不慮の交通事故により24歳という若さでこの世を去った。ディネルさんの両親は、生徒たちに対するディネルさんの愛と情熱を引き継ぎたいとし、鹽浦小学校に18年から10年間、毎年1千ドル(約140万円)を学校発展基金として寄付することを約束した。この約束は毎年守られ、今年で8回目を迎えた。鹽浦小学校は寄付金の意味をさらに高めるため、奨学金として活用している。

ディネルさんの両親は、生徒の英語教育を支援するために英語図書295冊も寄贈した。鹽浦小学校はこれを記念して、校内図書館に「サラ・ディネル書架」を設けた。奨学金を受けた生徒たちは、ディネルさんの両親に感謝の気持ちを込めた手紙を送った。奨学金を受けたある生徒は、「サラ・ディネル先生とご両親に感謝します。私が受けた温かい心を忘れずに、他の人とも分かち合います」と伝えた。

鹽浦小学校の関係者は、「毎年4月になると、サラ先生のお父さんが寄付金を送ってくれる」とし、「故人が残した愛と献身が毎年、生徒たちの大切な学びにつながっている」と話した。


蔚山=チェ・チャンファン記者 oldbay77@donga.com