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「人類滅亡を避けるには女性1人当たり2.7人出産しなければ」 日本人学者が警告

「人類滅亡を避けるには女性1人当たり2.7人出産しなければ」 日本人学者が警告

Posted May. 02, 2025 09:13,   

Updated May. 02, 2025 09:13


長期的に人類の滅亡を避けるための最低出生率が女性1人当たり2.7人であるという研究結果が出た。現在、世界中で広く使われている基準である2.1人を大きく上回る。

静岡大学大学院総合科学技術研究科の岡部拓也教授チームは、多様な変数を考慮して人口維持のための最低出生率を新たに提案し、研究結果を30日、国際学術誌「Plos ONE」に公開した。

先行研究によると、長期的に現在の人口規模を維持できる出生率である「代替出生率」は女性1人当たり2.1人だ。出生率は通常、合計特殊出生率を意味し、出産可能年齢の1人の女性が一生の間に生む平均の出生児数を指す。

世界の出生率は1960年代の5人以上から2023年基準で2.25人に減少した。現在、世界人口の約3分の2が代替出生率よりも出生率が低い地域に住んでいることがわかった。23年基準の韓国の出生率は0.72人で、圧倒的な最下位だ。低い出生率は国家の持続可能性に深刻な脅威として作用する。

研究チームは、既存の代替出生率の計算が性比を1対1と仮定し、地域別の死亡率を考慮しないなど、正確性に欠けると見た。例えば、性比の不均衡は子どもの数を減らす傾向があり、死亡率が高い地域では人口維持のための出生率がより高くなければならない。特に、規模の小さい集団の場合、複数の変数や災害など偶然の出来事による人口変動に脆弱であるため、既存の代替出生率を満たしても滅亡する危険性が存在するということだ。

研究チームは、数理モデルを活用して、人口変動を引き起こす変数が数世代にわたって人口集団の生存に及ぼす影響を分析した。分析の結果、人口を安定的に維持するための最低出生率は女性1人当たり2.7人であることがわかった。多様な変数による無作為的な人口変動を考慮した結果だ。

今回の研究結果は、人間だけでなく、絶滅危惧種を保護するために目標出生率を設定するのにも活用できる。論文第1著者の静岡大学研究員のダイアン・クアレスマ氏は、「出生率と死亡率の不確実性、性比などを考慮すると、人口の持続可能性を保証するには、従来提示されたものよりも高い出生率が必要だ」と指摘した。


イ・ビョング東亜サイエンス記者 2bottle9@donga.com