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カンヌ招待韓国映画は「ゼロ」、「ポスト朴賛郁」はなぜいないのか 「ゼロ」

カンヌ招待韓国映画は「ゼロ」、「ポスト朴賛郁」はなぜいないのか 「ゼロ」

Posted April. 19, 2025 09:21,   

Updated April. 19, 2025 09:21


今年のフランス・カンヌ国際映画祭の主要部門に招待された韓国映画の数だ。「コンペティション部門」、「ある視点部門」など、いわゆるカンヌの本流と呼ばれるセクションのどこにも韓国映画はなかった。

単なる一時的な不振とは見なしがたい流れだ。2022年の「別れる決心」(朴賛郁監督)、「ベイビー・ブローカー」(是枝裕和監督)以降、3年連続でコンペティション部門への進出作がないためだ。ヨン・サンホ監督の「顔」、キム・ビョンウ監督の「全知的な読者の視点から」は出品されたが招待されず、朴賛郁(パク・チャンウク)の「どうしようもない」、ナ・ホンジンの「HOPE」のような期待作は、作業の遅延で出品すらできなかった。国際映画祭にノミネートされるような「新しい名前」がなかなか現れないのは、さらに大きな問題だ。

実際、今年の韓国映画界内部の雰囲気は、当初から慎重だった。ある映画制作会社の代表は、「今ではカンヌに行けるかどうかよりも、映画が完成までたどり着けるかどうかがより大きな問題だ」と語った。制作初期段階で企画が頓挫するケースが多く、短編ばかりを繰り返し、業界を去る若手も増えている。

このような停滞は構造的な限界の結果という指摘もある。巨匠監督たちが世界の舞台で韓国映画の存在感を高めてきたことは確かだが、その後に続く創作者たちが体系的に成長できる基盤は不十分だった。スターシステムは維持されたが、産業は次の世代を準備できなかったという声が上がる理由だ。一部の名前が抜けただけで全体が揺らぐ構造は、持続可能ではない。

泣きっ面に蜂で、産業全体の体力も落ちている。映画振興委員会の「2024年韓国映画産業決算報告書」によると、19年に2億2667万人だった国内観客数は、昨年1億2313万人に減少した。別の映画制作会社関係者は、「劇場が活気を失い、プロジェクトは延期され、投資も減った」とし「興行が揺らぐと、実験と多様性が最も早く消える。今の韓国映画はその境界に立っている」と語った。

投資環境の変化も創作の幅を狭めている。オンライン動画配信サービス(OTT)中心の流通構造が劇場基盤の制作システムに急速に取って代わり、中・低予算の映画は投資を受けにくくなった。特に実験的であったり芸術性が強い映画は、企画段階で脱落することが多い。シナリオよりも投資説明書を先に書かなければならず、映画よりも数字を先に言わなければならない。創作の自律性は減り、リスクを避けようとする論理が投資基準となる流れが定着しつつある。

むろん、希望が完全に消えたわけではない。21年に廃止された「ミジャンセン短編映画祭」は復活を準備しており、インディペンデント映画界は依然として狭い隙間をこじ開け、可能性を切り開こうと努力している。若い監督たちもそれぞれの場所で奮闘している。ただ、このような個人の努力だけでは生態系を復元するのは難しいというのが現場の共通認識だ。

新人監督育成のためのシステムを再構築すべき時が来た。短期的な支援や単発の公募だけでは不十分だ。企画からデビュー後まで連なる継続的な支援体制が必要だ。そのために、映画振興委員会を中心に、新人監督のためのシナリオ開発、公的ファンディング、海外映画祭戦略コンサルティングなど、多層的なプログラムを整備しなければならない。むろん、効果はすぐに目に見えないかもしれない。しかし、創作の流れが途絶えずに続く時、韓国映画の多様性が回復し、カンヌの可能性も再び開かれるだろう。