世界遺産になった緑化の奇跡、未来世代の山林遺産に
Posted April. 15, 2025 09:24,
Updated April. 15, 2025 09:24
世界遺産になった緑化の奇跡、未来世代の山林遺産に.
April. 15, 2025 09:24.
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11日、韓国の「山林緑化の記録物」がユネスコの世界記憶遺産に登録されたという嬉しいニュースが伝えられた。日本による植民地時代と韓国戦争を経て、はげ山になった山と森を復旧した70年余りの緑化の歴史を盛り込んだ9619件の記録物だ。国民の飲み水運動のポスターや切手、焼畑整理事業日誌、燃料林の造成内容など、多様な資料で構成されている。ユネスコはこの記録物が、「国家レベルの計画と国民の参加を通じて、荒廃した山林を成功裏に復元させた事例だ」とし、「世界的価値」を持つと評価した。戦争直後の1953年、3600万立方メートルに過ぎなかった林木の蓄積総量は、2020年は10億3800万立方メートルへと29倍増加した。政府が全国的に入山統制と植樹運動を展開し、国民も積極的に参加した結果だ。山林の面積は現在、全国土の63%にのぼる。経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち、スウェーデンやフィンランド、日本に次いで4番目に高い割合だ。面積だけで見れば大韓民国は山林国家、「森の国」と言っても過言ではない。しかし、最近、嶺南(ヨンナム)圏で発生した史上最悪の山火事は、韓国山林の裏面を露呈した。数十年間間伐や林道作りなど、管理なしに「過剰保護」された森は山火事が発生すると燃料でいっぱいになった巨大な火薬庫に変わった。9つの谷が曲がっていることから名前を取ったという慶尚南道山清(キョンサンナムド・サンチョン)の九谷山(クゴクサン)は、その名の通り道が険しく曲がりくねっており、鎮火隊が接近しにくく、智異山(チリサン)をはじめ韓国国内の山の随所に、対策なしに積もった厚さ1メートルの落ち葉と木の残滓は火付け役になって火の勢いを大きくした。今回の山火事で約4万ヘクタール、ソウル面積の3分の2にのぼる森が焼失した。最小限に復元するだけで30年、生態系が戻ってくるようにするのに50年以上かかるものと見られる。「森は、植えるのではなく育てるものだ」という言葉がある。山林緑化記録の世界遺産への登録は、私たちが森を「植えること」に成功したことを認められたのだ。今は森の手入れを行う時だ。全国土の63%が森だが、韓国の木材自給率は16%に過ぎない。伐採は「毀損」で、林道は「環境破壊」と認識されてきたため、木材や林産物など森業が発展できなかった。しかし、山火事は健康な森を維持するためにも、適切な間伐と林道の造成が欠かせないことを示した。日本は岡山県の山村である真庭市は、広い森を体系的に管理して木材を生産し、日本最大の廃木材バイオマス発電所を作って、地域経済を活性化させた。その結果、森も大きくなった。市全体面積の80%が森だが、このうち半分以上は市民が造成した森だという。山林緑化記録の世界遺産への登録は、私たちの森がこれ以上保護されなければならない客体ではなく、共に成長し共生しなければならないパートナーであることを確認させてくれたと言える。山林管理機関の予算を増やし、長期的な山林発展計画を策定して、木材だけでなく林産物や炭素削減、観光など森で創出できる多様な付加価値を今から発掘しなければならない。アフリカのことわざに、「木はその実で判断される」という言葉がある。森林緑化の真の成果は、その森林の使用によって証明されるだろう。70年後、韓国の山林活用記録はどのように残るだろうか。これからの努力次第だ。
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11日、韓国の「山林緑化の記録物」がユネスコの世界記憶遺産に登録されたという嬉しいニュースが伝えられた。日本による植民地時代と韓国戦争を経て、はげ山になった山と森を復旧した70年余りの緑化の歴史を盛り込んだ9619件の記録物だ。国民の飲み水運動のポスターや切手、焼畑整理事業日誌、燃料林の造成内容など、多様な資料で構成されている。ユネスコはこの記録物が、「国家レベルの計画と国民の参加を通じて、荒廃した山林を成功裏に復元させた事例だ」とし、「世界的価値」を持つと評価した。
戦争直後の1953年、3600万立方メートルに過ぎなかった林木の蓄積総量は、2020年は10億3800万立方メートルへと29倍増加した。政府が全国的に入山統制と植樹運動を展開し、国民も積極的に参加した結果だ。山林の面積は現在、全国土の63%にのぼる。経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち、スウェーデンやフィンランド、日本に次いで4番目に高い割合だ。面積だけで見れば大韓民国は山林国家、「森の国」と言っても過言ではない。
しかし、最近、嶺南(ヨンナム)圏で発生した史上最悪の山火事は、韓国山林の裏面を露呈した。数十年間間伐や林道作りなど、管理なしに「過剰保護」された森は山火事が発生すると燃料でいっぱいになった巨大な火薬庫に変わった。9つの谷が曲がっていることから名前を取ったという慶尚南道山清(キョンサンナムド・サンチョン)の九谷山(クゴクサン)は、その名の通り道が険しく曲がりくねっており、鎮火隊が接近しにくく、智異山(チリサン)をはじめ韓国国内の山の随所に、対策なしに積もった厚さ1メートルの落ち葉と木の残滓は火付け役になって火の勢いを大きくした。今回の山火事で約4万ヘクタール、ソウル面積の3分の2にのぼる森が焼失した。最小限に復元するだけで30年、生態系が戻ってくるようにするのに50年以上かかるものと見られる。
「森は、植えるのではなく育てるものだ」という言葉がある。山林緑化記録の世界遺産への登録は、私たちが森を「植えること」に成功したことを認められたのだ。今は森の手入れを行う時だ。
全国土の63%が森だが、韓国の木材自給率は16%に過ぎない。伐採は「毀損」で、林道は「環境破壊」と認識されてきたため、木材や林産物など森業が発展できなかった。しかし、山火事は健康な森を維持するためにも、適切な間伐と林道の造成が欠かせないことを示した。
日本は岡山県の山村である真庭市は、広い森を体系的に管理して木材を生産し、日本最大の廃木材バイオマス発電所を作って、地域経済を活性化させた。その結果、森も大きくなった。市全体面積の80%が森だが、このうち半分以上は市民が造成した森だという。
山林緑化記録の世界遺産への登録は、私たちの森がこれ以上保護されなければならない客体ではなく、共に成長し共生しなければならないパートナーであることを確認させてくれたと言える。山林管理機関の予算を増やし、長期的な山林発展計画を策定して、木材だけでなく林産物や炭素削減、観光など森で創出できる多様な付加価値を今から発掘しなければならない。
アフリカのことわざに、「木はその実で判断される」という言葉がある。森林緑化の真の成果は、その森林の使用によって証明されるだろう。70年後、韓国の山林活用記録はどのように残るだろうか。これからの努力次第だ。
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