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飲料水を少なめに買ったジャンボリー組織委、女性家族部は「準備完了」

飲料水を少なめに買ったジャンボリー組織委、女性家族部は「準備完了」

Posted April. 11, 2025 09:01,   

Updated April. 11, 2025 09:01

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熱中症患者の続出と衛生不良をめぐる議論が起きた2023年、セマングム世界スカウトジャンボリーの早期終了の問題には、運営主体だった組織委員会と主務省庁だった女性家族部、大会を誘致した全羅北道(チョルラブクド)のずさんな対処など、「総体的なずさんさ」があったことが明らかになった。トイレや洗面所がまともに設置されておらず、清掃担当人材がいないのに組織委員会はきちんと対策を立てず、女性家族部はこれを一歩遅れて知りながら、閣議では「準備完了」と虚偽報告を行った。

監査院は、虚偽報告などに関わった公務員を含む6人に対して捜査を要請し、女性家族部と全羅北道公務員など5人を処分するよう通知した。退職した金賢淑(キム・ヒョンスク)元女性家族部長官と崔昌行(チェ・チャンヘン)元組織委員会事務総長ら7人に対しては、公務員として再採用する時に参考にできるよう、不正行為を人事記録として残すようにと指示した。

●監査院、「キャンプ場敷地の選定から疎か」

監査院が10日公開した「セマングム世界スカウトジャンボリー推進実態」と題した監査報告書によると、ジャンボリーの誘致戦に飛び込んだ全羅北道は、2015年、セマングムの観光レジャー用地1地区を候補地に決め、キャンプに適するか、埋め立てが必要かどうかなどをまともに検討せず、現場で目で見て回って決めたことが調査の結果分かった。ここはセマングム湖と接しており、地盤の高さが低く豪雨時に浸水する地域だったが、当時の担当課長から副知事までが、敷地の埋め立てがなくても行事の開催が可能だと判断した。

農地期管理基金を投入して敷地を埋め立てることを決めたのも敗着だった。農林畜産食品部は、1845億ウォンの基金を投入してジャンボリー敷地を購入したが、ジャンボリーキャンプ場として使用後は、農地ではなく観光レジャー用地として活用される可能性があるだけに、排水施設の拡充をしなかったのだ。このため、ジャンボリー期間中、キャンプ場に水が抜けずに溜まっているなど「泥沼キャンプ場」の現象が発生したと監査院は判断した。

全羅北道は、誘致の過程で韓国連盟側に対し、「セマングム開発庁が9518億ウォンをかけて開発する土地だ」とか、「10万本のポプラを植える」など事実と異なる内容が盛り込まれた計画書を提出したと、監査院は明らかにした。これに対して全羅北道は、監査院で「政府の支援が十分だったなら、排水がよくできたはずであり、開催計画書に『セマングム庁主管』と書いたのは、セマングム開発事業の主体という意味で作成したもので虚偽ではない」という趣旨で反論した。

●組織委、トイレの掃除を指摘する首相に「そんなの何が問題」

組織委員会も、ジャンボリーの開催を控え、どんぶり勘定式の運営を続けた。組織委の崔事務総長は、「水道水を飲めばいい」とし、参加者にミネラルウォーターを1人当たり1日1本提供すると計算し、十分に購入しなかった。「猛暑物資としての実効性がない」という理由で、氷の購入も中断するよう指示した。これは2023年8月、ジャンボリーの現場で参加者が水と氷の不足を訴え、民間から寄付を受けることの原因になったと監査院は分析した。

組織委は、トイレの掃除など現場のサービスを引き受けることにしていた業者が、「清掃業務関連で10億ウォンを上乗せしてほしい」と要求すると、むしろ清掃をするなと免除した。以後、組織委は、別の清掃担当人材を配置しなかった。これは「非衛生的トイレ」などが問題になり、大会3日後に韓悳洙(ハン・ドクス)首相が現場点検に出て、直接トイレの便器を拭くことにつながった。金賢淑元女性家族部長官は監査院で、「韓首相がトイレ掃除ができていないところがあると言うと、崔総長は、『トイレの掃除がまともにできていないことなど、大したことでもないでしょう』と言った」と陳述した。大会の会場では、「やけど虫」に噛まれた被害者が続出したが、組織委はそもそも、防除事業を、専門家が一人もいない上、防除事業を行ったこともない会社に委託したことが分かった。

これを管理・監督しなければならない女性家族部は、長官・次官が6回の現場点検に出ていながら、半分の3回はキャンプ地の内部さえ見て回らなかった。女性家族部は、大会1週間前に、トイレと洗面所の設置が遅れていること知りながらも、閣議では「施設設置が完了した」と報告するなど、これを隠した。

これに対して全羅北道と女性家族部は、「監査結果を謙虚に受け入れる」という立場を明らかにした。


コ・ドイェ記者 キム・ソヨン記者 yea@donga.com