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在韓米軍のパトリオットを補完戦力なしに中東に移動配備、兵力削減の可能性も

在韓米軍のパトリオットを補完戦力なしに中東に移動配備、兵力削減の可能性も

Posted April. 05, 2025 08:20,   

Updated April. 05, 2025 08:20


在韓米軍が最近、対北朝鮮防空戦力であるパトリオット2個砲台を中東地域に移動配備したことに関して、「一時的な循環配備であり、米韓同盟と韓国防衛態勢に影響はない」と明らかにした。

在韓米軍は、パトリオット8個砲台を京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)、全羅北道群山(チョルラプクト・グンサン)、大邱(テグ)などの主要基地に配備・運用している。通常、パトリオット1個砲台は、6~8基の発射台と交戦統制所、迎撃ミサイルなどで構成される。

在韓米軍の戦力の中東派遣は今回が初めてではない。2008年にはアパッチ攻撃ヘリコプター1個大隊がアフガニスタンに派遣されたこともある。当時、「補完戦力」としてF-16戦闘機を韓国に追加配備し、戦力空白を最小限に抑えた。

しかし、今回のパトリオット砲台の移動に関しては、補完戦力などの措置は行われなかったという。在韓米軍のパトリオットは、慶尚北道星州(キョンサンプクト・ソンジュ)の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)と共に、北朝鮮のミサイル迎撃の核心戦力だ。北朝鮮の挑発の危機時には、米本土や在日米軍のパトリオットが韓半島に追加配備されたことはあるが、在韓米軍のパトリオットが海外へ派遣されたことはない。

軍内外では、在韓米軍の削減や域外派遣など「戦略的柔軟性」が本格化する契機になる可能性があるとの観測が流れている。バイデン前政権は昨年12月末、トランプ政権発足直前に在韓米軍を現水準(約2万8500人)で維持する内容の国防権限法(NDAA)を発効させた。しかし、国防権限法の条文は強制力がなく、上下院を掌握した共和党を後ろ盾に、トランプ政権が一方的に在韓米軍に「メス」を入れる可能性があるということだ。

韓国軍筋は4日、「対北朝鮮防衛を韓国に肩代わりさせ、戦闘機や兵力など在韓米軍戦力を域外に循環配備する方式で削減を試みる可能性がある」とし、「この場合、北朝鮮と中国に韓米同盟の破綻など誤ったシグナルを与えることになる」と指摘した。


尹相虎 ysh1005@donga.com