
国際通貨基金(IMF)は、今年の韓国経済成長率の予測値を1ヵ月前と同じ2%に維持した。ただ、長引く韓国国内の政治的不確実性やトランプ米政府の政策変化が、韓国成長率を引き下げる可能性があるという但し書きをつけた。
7日、企画財政部によると、IMFは同日、「2024年の韓国年次協議の報告書」を発表し、このような見解を示した。IMFは同報告書で、今年の韓国経済成長率を2.0%と見込んだ。IMFは、先月17日に発表した世界経済予測で、今年の韓国経済について2.0%成長すると予想したが、非常戒厳や弾劾政局の影響が本格化した後も同じ予測を維持した。これは、韓国政府の成長率の予測(1.8%)よりも高い水準だ。堅調な輸出と民間消費、投資の緩やかな回復がこのような成長率を後押しする要因に挙げられた。
ただ、IMFは、韓国経済は依然として不確実性が高いという但し書きをつけた。政治的不確実性が続き、米新政府の政策変化が本格化すれば、2%台の成長率は難しくなりかねないという。グローバル半導体需要が弱まっていること、中国など韓国の主要貿易相手国の景気が低迷していることも、やはり今年の韓国経済成長に脅威になる要因だとIMFは指摘した。さらにIMFは、「政治的不確実性の長期化は、投資と消費心理に悪影響を及ぼし、金融市場の変動性を拡大させる恐れがある」とも警告した。
韓国の政局混乱が経済に及ぼした影響を、IMFが慎重に注視しているという解釈が出ている。政府の関係者は、「IMFは、経済関連データがもう少し出たら、4月以降に成長率の予測値を見直すという立場だ」と伝えた。
一方、IMFは、韓国が健全な財政基調を継続すべきだと勧告しながらも、下方リスクが現実化し、成長が減速すれば、脆弱階層に対する追加の財政支援が考慮される可能性もあるとも付け加えた。
世宗市=ソン・ヘミ記者 1am@donga.com






