
米国のバンス副大統領が25日(現地時間)、「トランプ大統領は、米国の最も貴重な資源(米軍)を配置する方法において、控えめに(sparing)しなければならないという見解を持っている」とし、「米軍をすべての場所に送ってはならない」と述べた。第2次トランプ政権が海外駐留米軍の運用方式の調整を初めて公式化したことで、今後、在韓米軍の規模や役割の変化にもつながるか注目される。
バンス氏は同日、ホワイトハウスで開かれたヘグセス国防長官の就任式に出席し、「トランプ大統領は以前の多くの大統領とは違って、米国の最も貴重な資源を控えめに配置しなければならないという考えを持っている」と述べた。そして、「この国のために軍服を着て自分の命を捧げる意思がある男女をあらゆる場所に送ってはならない」とし、「どこかに送るなら、戦って迅速に勝って家に帰るために、必要な道具を与えて力を加えなければならない」と付け加えた。
これに先立ち、ヘグセス氏は米上院人事公聴会で、「全世界に展開する米軍の戦力と任務が適切かどうかを検討する『グローバル戦力態勢評価』を行う」と明らかにした。また、「中国の迅速な軍事力強化と(それに対する)抑止力を確立しなければならない緊急性から、インド太平洋で戦力態勢を強化する必要がある」と強調した。
ヘグセス氏は、就任直後に軍に送ったメッセージでも、「トランプ大統領が私たちに与えた明確なミッションは、力を通じて平和を勝ち取ること」とし、「同盟およびパートナーと協力してインド太平洋で中国共産党の攻撃性を抑え、戦争を責任を持って終わらせ、核心的な脅威に対応する」と明らかにした。これにより、在韓米軍の中心的な役割が北朝鮮の挑発抑止から中国牽制に変わるのではないかという観測も流れている。
一方、トランプ氏が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記との対話の意向を示した中、北朝鮮は25日、トランプ氏の就任後初めてミサイル挑発を行った。北朝鮮の官営メディアである朝鮮中央通信と労働新聞は26日、「25日に海上(水中)対地上戦略巡航誘導兵器の発射実験を行った」とし、「金正恩同志が兵器体系の実験を参観した」と報じた。韓国軍内外では、このミサイルが昨年1、2月に北朝鮮が発射した潜水艦発射戦略巡航ミサイル(SLCM)「プルファサル(火矢)3-31」の改良型である可能性が高いとみられている。このミサイルは核攻撃戦力だが、巡航ミサイルであるため、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のように国連安全保障理事会決議違反の対象ではない。一部では、トランプ氏の対話提案に対し、北朝鮮が程度を調整した挑発で米国の反応をうかがっているという見方もある。
林雨宣 imsun@donga.com