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気が遠くなりそうな患者たちと次々と倒産の危機に瀕する大学病院…一体いつまで

気が遠くなりそうな患者たちと次々と倒産の危機に瀕する大学病院…一体いつまで

Posted April. 06, 2024 08:44,   

Updated April. 06, 2024 08:44

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は4日、医学部増員に反発して集団で病院を離れた専攻医(インターン、レジデント)の代表と140分間面会を行ったが、意見の相違だけを確認した。専攻医事態以降45日ぶりに行った初めての面会について、政府は昨日「気持ちを込めて対話努力を継続する」としつつも、「2000人の増員方針は有効だ」との立場を示した。増員計画の白紙化を要求してきた専攻医たちの間では、政府の面会提案を受け入れた専攻医代表を弾劾すべきだという声まで上がっており、対話が続くかどうかも不透明な状況だ。

一さじの飯でお腹は満たされないとはいえ、崩壊しつつある医療システムを考えると、収穫も対話再開の約束もなく終わった面会は、絶望的な結果と言わざるを得ない。全国にある100余りの研修病院で必須人材である専攻医が大量に離脱すると、今すぐ手術が急がれる癌患者たちも、数ヵ月ずつ手術の順番を待たされるようになり、癌細胞が転移するのではないかと気が遠くなりそうな思いだ。専攻医事態の後、救急室の前まで来て病床や医師がいなくて引き返すケースも2倍以上に増えた。毎月健康保険料をきちんと払ってきた人々は、いざ重病にかかったり、緊急の状況が生じて医師を切実に必要とする時に助けを受けられないというあきれた状況に置かれている。

全国の研修病院も、患者をまともに受けることができず、1日10億ウォン前後の赤字を出している。国内最大手のがん病院であるソウル峨山(アサン)病院は、40日間で511億ウォンの赤字を出した。病院ごとに無給休暇を実施し、非常経営を行っているが、来月からは倒産する病院が続出する見通しだ。1学期の開講を先送りにしてきた全国40の医学部は、来週から授業を始めれば、医学生の85%が集団で留年する可能性がある。医学部の増員に医学生の留年まで加われば、来年から医学部の講義室と実習室は修羅場になるだろう。

医療体系も医師育成体系も直ちに手を打たなければならない緊急状況なのに、いつまで10年後に効果が出る医師増員の問題で力比べをしているのか。政府は、医療界に対し医学部増員に対する「統一の代案」を要求しているが、四分五裂中の医療界に単一案を出せというのは政府の思い通りにするという話と違わない。消極的に待つのではなく、積極的に医療界の多様な意見を取りまとめて合意案を作るのが、政府の仕事だ。医師たちも、強硬派に振り回される時ではない。国民の健康を守る職業の重さを考え、政府との対話に積極的に乗り出してほしい。