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「交戦国」と威嚇した北朝鮮が西海に砲撃、韓国軍も対応射撃

「交戦国」と威嚇した北朝鮮が西海に砲撃、韓国軍も対応射撃

Posted January. 06, 2024 08:27,   

Updated January. 06, 2024 08:27

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北朝鮮が5日午前、北方限界線(NLL)北方の西海(ソへ・黄海)海上緩衝区域に向けて200発以上の砲撃をした。これに対し、韓国軍も同日午後、西海の海上緩衝区域内で砲撃を行った。韓国軍が海上緩衝区域に向けて砲撃したのは、2018年の「南北軍事合意」締結後初めて。

韓国と北朝鮮は南北軍事合意を通じて、NLL付近の西海135キロ、東海(トンへ・日本海)80キロ区間を緩衝区域に設定し、砲撃などを中止する内容を盛り込んだ。今回、北朝鮮の挑発に対して、韓国も緩衝区域に向けて砲撃し、南北軍事合意が事実上、全面破棄の段階に入ったのではないかという観測が流れている。政府当局者は、「北朝鮮に対して単に言葉ではなく行動で対応に出た」とし、「今後も北朝鮮の挑発に『目には目』で対応する」と明らかにした。

合同参謀本部のイ・ソンジュン広報室長は同日午後、緊急記者会見を開き、「北朝鮮軍が本日午前9~11時頃まで、白翎島(ペクリョンド)北方の長山串(チャンサンゴッ)・延坪島(ヨンピョンド)北方の登山串(トゥンサンゴッ)付近で200発以上の射撃を行った」と明らかにした。北朝鮮軍が発射した砲弾は大半が海岸砲から発射された。韓国国民と軍に被害はなかった。ただし、白翎島と延坪島には住民避難令が出され、住民が緊急避難した。

軍は午後3時から延坪島海兵隊のK9自走砲などを動員し、韓国側の海上緩衝区域に向けて砲撃を行った。北朝鮮は2022年10~11月にも、6回にわたって北朝鮮側の東・西海海上緩衝区域内で放射砲や海岸砲、ミサイル射撃など大規模な挑発を行ったことがある。当時、韓国軍は、南北軍事合意違反に関する通知文を北朝鮮に発送したほか、北朝鮮への警告を発表する方法で対応した。同年11月、北朝鮮が発射したミサイル1発が東海のNLLを越えた時だけ、韓国軍は戦闘機を飛ばして空対地ミサイルなど3発を北朝鮮側の公海上に発射した。海上緩衝区域で韓国軍が射撃を行ったのは今回が初めてだ。

軍当局は、北朝鮮が「セッピョル4」など昨年公開した新型無人機を4月の総選挙前に韓国に侵入させるなど、追加挑発に出る可能性が高いと見ている。北朝鮮は最近、非武装地帯(DMZ)内の監視所(GP)をコンクリートを使って復元する動きを見せており、その周辺で局地挑発を行う可能性もある。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は昨年末、「敵の無謀な挑発策動により、いつでも武力衝突が起こる可能性がある」と露骨に威嚇した。


申晋宇 niceshin@donga.com