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スターシップ、打ち上げ失敗も1段目の分離は成功

スターシップ、打ち上げ失敗も1段目の分離は成功

Posted November. 20, 2023 08:38,   

Updated November. 20, 2023 08:38

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史上最大の次世代ロケット「スターシップ」の2回目の打ち上げ試験が失敗に終わった。1段目分離には成功したが、2段目が飛行中に通信が途絶え、自動爆発した。しかし、専門家の間では、今年4月の1回目の打ち上げで問題となったエンジン作動や1段目の分離などの問題を解決したことから、技術的な進歩を遂げたと評価されている。

米起業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙会社スペースXは18日(現地時間)午前7時3分、米テキサス州ボカチカの宇宙基地「スターベース」でスターシップを打ち上げた。スターシップは発射55秒後にロケットが最も大きな圧力を受ける「マックスQ」区間を無事に通過し、2分52秒後に1段目のブースター「スーパーヘビー」を分離したが、30秒後に上空90キロで爆発した。その後、2段目に相当する「スターシップ」が高度148キロまで上昇したが、地上との交信が途絶え、「飛行停止システム」が作動して自爆した。

今回の打ち上げでのスターシップの目標は、高度240キロまで飛行し、スーパーヘビーとスターシップを地上に回収することだった。しかし、目標に到達する前にスーパーヘビーとスターシップの両方が爆発したため、目標達成には失敗した。それでも専門家たちが、今回の打ち上げを「半分の成功」と評価する理由は、1回目の打ち上げで見られた問題を解決したからだ。

1回目の打ち上げ当時、スターシップはスーパーヘビーのエンジンを構成する「ラプター」33基のうち6基が作動せず、方向を失って4分後に自動爆発した。1段目と2段目の分離にも失敗した。今回の打ち上げでは、33基のエンジンが正常に作動し、「ホットステージ分離システム」を新たに適用して1段目の分離も無事に完了した。

スペースXは、「早期に失敗、より早期に学習」というマスク氏の哲学に基づき、爆発したスーパーヘビーと交信が途絶えたスターシップにどのような問題があったかを迅速に調査する方針だ。

スターシップは2025年に予定されている米航空宇宙局(NASA)の有人月面着陸計画「アルテミス3」に使用される予定だ。一部では、今回のスターシップの打ち上げ失敗でアルテミスの日程に支障が生じるのではないかという懸念の声も出ている。しかし、米航空宇宙学会のエグゼクティブディレクター、ダニエル・ダンバッハ―氏は、「大規模な打ち上げシステムであるスターシップが目的の場所に行くには多くの作業が必要だ。スペースXがこれを成功させることに一点の疑いもない」と述べた。NASA探査システム開発副管理者のジム・フリー氏も、X(旧ツイッター)に、「今回の打ち上げを通じて、私たちは(アルテミス3など)次のマイルストーンに近づいた」と強調した。


チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com