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米保守層の53%「北朝鮮侵攻時の韓国防衛に反対」、トランプ氏だけが脅威ではない

米保守層の53%「北朝鮮侵攻時の韓国防衛に反対」、トランプ氏だけが脅威ではない

Posted October. 06, 2023 08:47,   

Updated October. 06, 2023 08:47

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米国人の49%が「北朝鮮が韓国に侵攻した場合、米軍が韓国を防衛することに反対する」という考えであることが調査された。保守的な共和党支持層では反対が53%で、民主党支持層は43%だった。米シカゴ・グローバル評議会が先月、米国人約3200人を対象にした世論調査で出た結果だ。このような数値は、米国の有権者の半数近くが相互防衛という韓米同盟の核心をよく知らないか、大きく縛られる必要性を感じていないことを示している。韓国防衛を支持する世論は2年前の同調査で63%から50%に低下した。

軍事介入に消極的な米国の世論は、韓国の安全保障戦略に重要な変数となる可能性がある。現政権は、自由陣営の結束を前面に掲げ、韓米日3ヵ国の共同協力という新しい枠組みに力を入れている。しかし、今回の調査は、韓米同盟の相互防衛の約束はもとより、北朝鮮の核・ミサイルの脅威の増大に合わせた3ヵ国の即時の共同対応が韓国の期待ほどうまく機能しない可能性があることを示している。

米国内には、冷戦終結後もグローバル警察の役割を果たすことに疲労感を覚える世論があるのは事実だ。このような有権者の心をつかんで当選したトランプ前大統領は、「なぜ(大きな費用がかかる)在韓米軍を大規模に維持するのか分からない」とホワイトハウスの会議で発言したこともある。そのトランプ氏が来年の大統領選を控え、共和党候補になる可能性が非常に高まった。トランプ氏は最近、米下院がウクライナ復興支援などに32兆ウォンを使う予算案を除外した時も、「ウクライナではなく米国を再建したい」と主張した。有権者としては米国優先主義に惹かれることだろう。もしトランプ氏の2期目が現実になれば、トランプ氏の個人的な外交構想と保守的な世論が相まって、同盟外交の枠組みを外れる可能性がある。

来年11月の米大統領選を前に、韓国の安全保障戦略を練る必要がある。バイデン政権はもとより、トランプ氏の2期目を構成する共和党の専門家グループとも水面下の対話を推進しなければならない。トランプ氏の過去の安全保障参謀たちは、トランプ氏の米国優先主義と伝統的な同盟外交の間で均衡軸の役割を果たしてきた。また、韓国政府は、米国の一般市民に対して、70年の韓米同盟が米国の国益にどのように役立ったかを説明する公共外交にも力を尽くさなければならない。さらに、米政府が、在韓米軍をめぐって韓国の意向とは異なる規模の縮小と任務変更を試みる万一の事態まで念頭に置き、韓国軍の再編と準備を着実に進める必要がある。