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相次ぐ凶器振り回しにテロ予告、家から出るのが怖い世の中

相次ぐ凶器振り回しにテロ予告、家から出るのが怖い世の中

Posted August. 05, 2023 07:54,   

Updated August. 05, 2023 07:54

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3日に京畿道盆唐区(キョンギド・ブンダング)の書峴(ソヒョン)駅周辺で20代の男が車を運転して歩道に突進し、凶器を振り回して14人が負傷する事件が発生した。13日前にソウル市冠岳区(クァンアクク)の新林(シンリム)駅で刺殺事件が発生し、その後、同様の犯罪予告があったため、衝撃は大きい。現在、オンラインには、ソウル、京畿道、釜山(プサン)など犯行地域と時間まで特定して凶器で人を襲うと予告する書き込みが10件以上投稿されており、警察が捜査している。

書峴駅事件を起こしたチェ容疑者(22)は、中学生の頃は情報オリンピックで入賞するほどの才能を見せたが、高校1年生の時に退学し、統合失調型パーソナリティ障害の治療を受けてきたという。チェ容疑者は犯行当日、退勤時間頃、百貨店近くの道路で通行人を車でひいた後、百貨店に入って凶器を振り回した。被害者全員がチェ氏とは面識のない「通り魔」犯罪だ。新林駅と書峴駅の事件は、地下鉄の駅や百貨店のような普通の生活空間で、不特定多数を対象に、誰でも簡単に手に入る道具を利用して犯行に及んだという点で衝撃的だ。「どこにも安全な場所はない」という恐怖感で、家を出るのが怖い世の中になった。

書峴駅事件について、警察は模倣犯罪よりも精神疾患による犯罪の可能性に重きを置いているが、通り魔予告が相次いでおり、類似犯罪の再発が懸念されている。書峴駅事件の翌日、ソウル瑞草区(ソチョク)の高速バスターミナルで凶器を持った20代の男が「怪しい人がいる」という通報を受けて出動した警察に捕まった。犯行予告の投稿者を見つけて厳罰に処し、人が集まる地域のパトロールを強化しなければならない。書峴駅事件当時、百貨店では警備員が最初に被害に遭った。百貨店や大型マートのような多目的施設の独自のセキュリティシステムを強化する必要がある。

警察は、書峴駅事件を誰でも被害者になり得るという恐怖感を醸成したという点で、テロと規定した。米国や欧州とは違って、人種や宗教的対立がほとんどなく治安の良い韓国で、車や凶器を利用した反社会的テロが発生するのは危険な兆候だ。通り魔犯罪は、競争が激しく貧富の差が大きな社会で主に発生する。根本的には社会の二極化を緩和し、疎外された人々が社会的な絆を持てるよう社会的セーフティーネットを強化しなければならない。