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160キロ剛速球のハンファ・文棟柱、アジア大会優勝への熱い思い語る

160キロ剛速球のハンファ・文棟柱、アジア大会優勝への熱い思い語る

Posted August. 01, 2023 08:31,   

Updated August. 01, 2023 08:31

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「どうか今回のボールが取れないように…」

プロ野球ハンファの文東柱(ムン・ドンジュ)投手(20)は、父親とキャッチボールをする度にそう思いながらボールを投げた。ハンマー投げ代表選手出身の父ムン・ジュンフムさん(49)は、「パパが当たっても良いから全力で投げてみて」と話した後、時速140キロを越える文棟柱のボールを軽くキャッチした。

先月27日、ソウル高尺(コチョク)スカイドームでアウェー中に会った文棟柱は、「いくらなんでも、一応は投手なんだから捕手をしたこともない父が僕のボールをあんなに簡単にキャッチしてしまうんだから悲しかった。父が怖くて避けることを願いながら投げたので、自然とボールが速くなったようだ」と話した。

文棟柱は今年4月12日の光州(クァンジュ)KIA戦で時速160.1キロの速球を投げた。韓国野球委員会(KBO)の公式データ会社「スポーツ・トゥ・アイ」が公式に球速を集計し始めた2011年以後、時速160キロを越えるボールを投げた韓国人投手は文棟柱が初めてだった。

ボールが速いだけではない。文東柱は今季6勝6敗、防御率3.48を記録し、新人賞最有力候補に挙げられている。ハンファに入団した昨年、28回3分の2だけを消化したため、プロ2年目の今年も新人賞受賞資格を維持している。

文棟柱は、「昨年は負傷で自分らしい姿を見せることができず、『プロで一番重要なのは無理なく体を管理ができること』ということに気づいた。今年は時速160キロ以上を投げたことより、先発ローテーションを着実に消化し、自分の役割を果たしていることの方がもっと嬉しい」と話した。

だからといって球速への欲がないわけではない。文棟柱は、「無理せずに自分のペースに合わせて投げるのが一番早くて安定的に自分の平均球速を上げる道だ。球速を毎年少なくとも時速1、2キロずつは上げたい」と強調した。文東柱がこの目標を達成すれば、KBOリーグ史上最速ボールを投げることになる。現在までKBOリーグ最速記録保持者はLGの外国人投手リーズ(40)で、2012年9月24日に文鶴(ムンハク)球場で記録した時速162.1キロだ。

文東柱は速球を武器に9月に開幕する杭州アジア大会の代表メンバーに選ばれた。文棟柱は、「3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の時、うちチームだけでが代表選手を輩出できなかった悔しさがあった。そのため、今回はハンファ選手の誰もが必ず代表に選ばれることを望んだ。自分が代表メンバーに選ばれて本当に嬉しかった」と語った。

また「時速160キロを超える速いボールは誰でも簡単に手に入るものではないので、投手としてメリットだと思う。国を代表して出場する初の国際大会だから、どんな状況でマウンドに上がろうが剛速球を投げて自分の役割を全うしたい」と言い、「目標はもちろん優勝」と強調した。

ハンファのチェ・ウォンホ監督(50)は、選手保護のため今年は文東柱に130回以上は任せないという計画を立てた。アジア大会を入れての130回だ。このため、文東柱は9月以降はマウンドに立たない可能性が高い。

今のところ88回を消化している文棟柱は、「自分に与えられたイニングがあまり残っていないと思うと、リーグで残った試合がなおさら大切に感じられる。アジア大会に向かう前に1勝でももっと稼いでチームのプレーオフ進出に力を添えたい」と話した。


カン・ドンウン記者 leper@donga.com