Go to contents

ホームレスにコートを渡した70代男性、人生最期に臓器提供

ホームレスにコートを渡した70代男性、人生最期に臓器提供

Posted July. 20, 2023 08:39,   

Updated July. 20, 2023 08:39

한국어

ホームレスに自分のコートを脱いで、普段から分かち合いを実践してきた70代男性が、人生の最後を迎える中でも他人の命を救って去った。韓国臓器組織寄贈院は19日、ホン・ナムソンさん(75)が8日間、肝臓と人体組織を脳死後の寄贈をして亡くなったと発表した。

遺族によると、ホンさんは全羅南道潭陽(チョルラナムド・タムヤン)で一人息子として生まれた。困っている人を見かけるとそっぽを向くことなく、率先して助ける暖かい性格の持ち主だった。給料日には貧しい隣人にご飯と服を買ってあげるのが日常だった。寒さが厳しかったある日は、街で寒さに震えているホームレスに自分のコートを脱いであげては、ホームレスの服を自分が着て家に帰ってきたという。

ホンさんは6日、自宅でめまいを訴えて倒れ、病院に搬送された。しかし、結局意識を回復できず、脳死判定を受けた。ホンさんの家族は突然の悲劇に大きな悲しみに包まれたが、「誰かを生かすことができれば(臓器を)寄贈したい」と話してきた故人の日ごろの意向を尊重し、脳死後の臓器寄贈に同意した。ホンさんは高麗(コリョ)大学九老(クロ)病院で1人に肝臓を、100人余りに人体組織を寄贈した。


趙健熙 becom@donga.com