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米財務省がワグネルの資金源を遮断、アジアのダイヤモンド企業など制裁

米財務省がワグネルの資金源を遮断、アジアのダイヤモンド企業など制裁

Posted June. 29, 2023 08:31,   

Updated June. 29, 2023 08:31

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米財務省が27日(現地時間)、最近武装蜂起を起こしたロシアの民間軍事会社「ワグネル」と関係のある各国の企業、ワグネルの幹部であるロシア国籍のアンドレイ・ニコラエヴィッチ・イワノフ氏に制裁を科した。特に、この企業の中には中央アフリカ共和国の鉱業会社「マイダス」と「ディアムビル」が含まれており、注目を集めている。両企業は、アフリカで現地人を搾取して得たダイヤモンドが欧米で高く売られる現象を意味する「ブラッドダイヤモンド」取引の主要企業とされる。

マイダスとディアムビルは、中央アフリカ共和国の金とダイヤモンドの採掘と流通を支配しており、ワグネルの主要な資金源とされている。米財務省はまた、ディアムビルなどとの取引を通じてワグネルおよび創設者のプリゴジン氏を支援したアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ企業「インダストリアル・リソース」にも制裁を科した。イワノフ氏は、マリで兵器及び鉱物採掘権を取引し、プリゴジン氏と協力した。

今回の制裁は、一企業に対する制裁を越え、アフリカに対するロシアの影響力を大々的に遮断しようとする試みとみられる。ロシアは、中央アフリカ共和国、マリ、スーダン、リビアなど内戦が頻発し治安が不安定なアフリカ諸国で現地の独裁者に武器と兵力を支援し、事実上、これらの国の軍警に代わって治安を維持している。また、反西側クーデターを裏で操縦したり、親西側人物を追放したりしたことにも深く関与した。

この過程で、ワグネルは、ロシア正規軍ができない民間人殺害などを行い、現地の独裁政権を支援した。その見返りに得た現地の鉱物、森林など各種天然資源採掘権がワグネルの金脈にとどまらず、ロシアのプーチン大統領の統治資金にも一部流れたという

ロシアは米国の制裁やワグネルの活動縮小とは関係なく、アフリカに対する影響力を維持する意向を示した。ラブロフ外相は26日、国営メディアRTのインタビューで、「ロシアはこれらの国に直接的に安全を提供することができる」と明らかにした。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com