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互いに繋がった私たち

Posted May. 15, 2023 08:25,   

Updated May. 15, 2023 08:25

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「それはまさにあなただ」(古代インド経典「チャンドギヤ・ウパニシャッド」)

この文章を読んだ瞬間、全宇宙が私の中に入ってくるようだった。古代インド経典「チャンドギヤ・ウパニシャッド」に出てくる言葉だ。「Tat tvam asi(タット・トゥヴァム・アシ)」、「それはまさにあなただ」または「あなたがまさにそれだ」という意味だ。この短く断固たる宣言の中に、宇宙の生成原理と生命の息吹が感じられる。個人とすべての動植物と自然物が一つ一つの宇宙であり、より大きなものの一部であり、互いに繋がっていることを直感的に気づかせてくれる。

父親が息子に言う。「ミツバチたちは、四方八方の様々な木から蜜を取り、一つの蜜にするではないか。蜜が作られた後は、『私はこの木の蜜だ』『私はあの木の蜜だ』という個別の意識はない。この世でどんな姿で生きていたとしても、虎、獅子、狼、豚、山羊、蝿、蚊、何であったとしても、すべてその存在そのものになるのだ。その非常に微細な存在、それを世界のすべてのものはアートマンとしている。その存在がまさに真理だ。その存在がまさにアートマンである。それはまさにあなたなのだ」

息子は言う。「私にもう少し説明してください」。父は息子にあの菩提樹の木から実を1つ取って来いと言う。父の言葉に従ってそれを割って、その中に入っている種を1つまた割ってみた息子は、その中に何も見えないと言う。「見ることのできない微細なもの、その微細さでできたこの大きな木が立っているのを見なさい。見えないものだが、それがあることを信じなさい。その存在こそが真実である。それはまさにあなただ」。

最も驚くべきことは、真理の説明にとどまらず、「それがまさにあなただ」と言うことによって、皆を世界に入れる方法、あるいは皆に世界を入れる方法である。私はこれほど簡潔に私たちを互いに、そして私たちを宇宙に結び付ける文章を見たことがない。