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スリランカ内戦の惨状告発したカルナティラカが英ブッカー賞受賞

スリランカ内戦の惨状告発したカルナティラカが英ブッカー賞受賞

Posted October. 19, 2022 08:51,   

Updated October. 19, 2022 08:51

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スリランカの作家シェハン・カルナティラカ(47)が、小説「マーリ・アルメイダの七つの月」で英国の権威ある文学賞「ブッカー賞」を受賞した。1992年に「イングリッシュ・ペイシェント」で受賞したマイケル・オンダーチェに次ぐスリランカ作家の2度目の受賞となる。ブッカー賞は、ノーベル文学賞やフランスのゴンクール賞とともに、世界3大文学賞に挙げられる。スリランカは、5月の国家不渡りの宣言後、深刻な経済難に苦しんでいる。

17日(現地時間)、英BBCなどによると、ブッカー賞の審査委員会は同日、計6本の候補作のうち、満場一致でカルナティラカの小説を選んだ。この小説は、仏教を信じるスリランカの主流シンハラ族とヒンドゥー教を信じるタミル族の内戦が真っ最中だった1990年、首都コロンボを背景に写真作家のマーリ・アルメイダを通じて、内戦の惨状を告発している。委員会側は、「読者に、生と死を行き来するジェットコースターのような旅をプレゼントする」として、この本の大胆さ、ユーモアなどに感嘆したと紹介した。

同日、ロンドンで開かれた授賞式では、カミラ王妃が授賞者として出た。カルナティラカは、「スリランカにこれ以上、人種攻撃や腐敗などが通じないという事実が広がることを願う」とし、10年後はこの小説が、書店内の政治風刺コーナーではなくファンタジー小説のコーナーに備えられることを願うという感想を明らかにした。彼は5万ポンド(約8000万ウォン)の賞金をもらう。

1975年、スリランカ南部のガルで生まれた氏は、ニュージーランドに渡り、マッセー大学を卒業した。英国やオランダ、シンガポールなどで著述、広告業務などを手掛け、2010年にクリケット競技を通じて内戦を描写した「チャイナマン」で登壇した。


キム・スヒョン記者 newsoo@donga.com