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米FRB3回連続のジャイアントステップ迫る ドル高の圧力増大は必至

米FRB3回連続のジャイアントステップ迫る ドル高の圧力増大は必至

Posted September. 09, 2022 08:42,   

Updated September. 09, 2022 08:42

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米国連邦準備制度理事会(FRB)の3連続の「ジャイアントステップ」(基準金利を0.75%引き上げ)が目前に迫っている。連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長に続き、連邦準備制度理事会の関係者たちがタカ派(通貨緊縮を好む)的な発言を吐き出し、市場に強力なシグナルを送っている。FRBが20日と21日(現地時間)に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を0.75%引き上げれば、現在年2.50%で同じ韓米基準金利は再び逆転する。米国は基準金利を、年4%以上に引き上げるだろうという分析も出ている。投資家らが韓国から資金を引き出して金利の高い米国に投資し、当分の間、ウォン安ドル高の圧力が続くものとみられる。

●ジャイアントステップの可能性は86%

米紙ウォールストリートジャーナル(WSJ)は7日(現地時間)、「FRBは9月も0.75%金利を引き上げるだろう」とし、「FRBの関係者たちは、9月のジャイアントステップを予想する市場予測を落ち着かせようとする努力をほとんどしていない」と報じた。FRBのナンバー2であるラエル・ブレイナード副議長は同日、ニューヨークのカンファレンスで、「インフレを下げるために、必要なだけ金利引き上げを持続するだろう」とし、インフレが目標値に下がっているという確信を得るまでは、その金利引き上げを止めないという意向を明確にした。クリーブランド連邦準備銀行のロレッタ・メスター総裁も同日、公開演説を通じて、「来年初めまで基準金利を年4%以上に引き上げ、高い水準の金利を維持しなければならない」と明らかにした。

金利の先物取引で基準金利の推移を占う米シカゴ商品取引所のフェドウォッチによると、FRBの9月のジャイアントステップの可能性は、同日、一時86%まで上昇した。FRBが同日発表した景気動向報告書「ベージュブック」も、追加のジャイアントステップの可能性に力を入れている。ベージュブックは、「米国経済は7月初め以来、総合的にほとんど変化がなかった」とし、「12カ所の連邦準備銀行の管轄区域の中で、9ヶ所が物価上昇率の一定部分の鈍化を報告したが、依然として物価は上昇している」と診断した。

●韓銀は「漸進的利上げ」固守

韓銀も、8日に発表した通貨信用政策報告書で、「物価が目標水準を大きく上回る高い上昇傾向を持続するものと予想されるので、金利引き上げの基調を継続する必要がある」と強調した。

ただ、最近のウォン相場は1ドル=1380ウォンを超えたが、韓銀は追加の「ビッグステップ」(基準金利の0.5%引き上げ)を考慮していない。韓国銀行の李尙衡(イ・サンヒョン)副総裁補は同日の記者懇談会で、「最近、ウォン安ドル高が進んでいるが、全般的に見れば、景気と物価状況は先月の金融通貨委員会以来、大きな変化があるとは言えない」とし、「当分、漸進的な金利引き上げの基調を持続していくだろう」と明らかにした。

韓銀は最近、ウォン安ドル高は、貿易収支の赤字や中国人民元安の影響で、主要国の通貨安よりさらに急速に進んでいると評価した。李副総裁は、「経済ファンダメンタルズに比べても、ウォン安ドル高が早く進んでおり、一部からは偏り現象が現れている」とし、「過度な偏りが現れれば、市場安定措置を強化するだろう」と話した。同日のウォン相場は、前日より3.4ウォン安ドル高の1ドル=1380.8ウォンで取引を終えた。

韓銀が漸進的な金利引き上げの基調を固守し、ウォン安ドル高の圧力は年末まで続くものと見られる。ウォン安は、原材料価格の上昇とあいまって物価を引き上げる要因となっている。韓銀によると、今年上半期(1~6月)のウォン安ドル高で、国内の消費者物価は0.4%上昇したと試算された。


朴民優 minwoo@donga.com