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NY州の銃乱射犯、日記を書いて人種差別の信念を増幅

NY州の銃乱射犯、日記を書いて人種差別の信念を増幅

Posted May. 19, 2022 08:57,   

Updated May. 19, 2022 08:57

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「私の人生最悪の夜は、病院の救急室で20時間送った2021年5月28日だった。経済学の授業の課題から解放された後にしたいことを聞かれ、『殺人』と『自殺』と書いたら、病院に送られた。冗談ではなかった。本当にしようとしたのだが」

米ニューヨーク州北部のある白人密集地域に暮らす高校生のペイトン・ジェンドロン容疑者(18歳)は2021年12月9日、コンピュータでこのような日記を書いた。学校では孤独で、家族とも断絶した同容疑者は、いつも一人で帰宅し、ゲームをしたりユーチューブの動画を見たりした。日記を書いて怒りを表出する行為は一種の意識だった。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは17日、前日にニューヨーク州バッファローのスーパーで無差別銃撃により黒人10人を殺害した同容疑者の日記を入手して報じた。日記には、陰謀説、偏狭性、暴力で満たされた状況に陥る過程が書かれ、衝撃を与えた。英キングスカレッジ・ロンドン過激化・政治暴力研究国際センター(ICSR)のラジャン・バスラ博士は、「容疑者は日記を通じて自分自身と対話し、人種差別の信念を増幅させた。精神世界は極めて不安定だった」と分析した。

今年1月16日の日記には、「いとこの家に遊びに行った。朝起きると、私を除いて誰もマスクをしていなかった。がまんできなかった」とあった。同容疑者の強迫観念もますますひどくなった。「私は理性を失い、森の中を歩いて家に帰った。地下室にバリケードをはって数日間過ごした」という内容もあった。

今年に入って、容疑者は、露骨な人種差別の擁護、陰謀説などの書き込みが多いオンラインサイト「4chan」を知った。多くの時間をコンピュータの前で過ごした容疑者は4chanにアクセスする時間が増え、黒人嫌悪の書き込みにはまっていった。今月5日の日記には「4chanで知り合った人々が『黒人は知的、感情的に劣等だ』と教えてくれた。私は人種差別主義者になった」と書かれていた。

ついに黒人を殺害することを決心し、犯行場所を物色した。今年3月16日の日記には、犯行場所となるバッファローのスーパーに行って、黒人と白人客の数、警備員の配置などを調べたと書かれていた。それからちょうど2ヵ月後の今月16日、容疑者は計画を実行した。


李恩澤 nabi@donga.com