Go to contents

金与正氏、韓国国防長官の「先制攻撃」発言に「狂人」と非難

金与正氏、韓国国防長官の「先制攻撃」発言に「狂人」と非難

Posted April. 04, 2022 09:05,   

Updated April. 04, 2022 09:05

한국어

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長(写真)が3日、徐旭(ソ・ウク)国防部長官のことを「狂った人」、「対決狂」、「くず」などの強い言葉で非難した。半年ぶりに談話を出した与正氏は、この談話が正恩氏の意向であることを明らかにした。新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に続き、核実験の可能性まで提起されている北朝鮮が、「重大挑発」の前に、韓国側に責任を転嫁し、大義名分づくりに出たという観測も流れている。北朝鮮の挑発が差し迫った中、米国は1日(現地時間)、弾道ミサイル開発計画を支援する北朝鮮の5団体を国連安全保障理事会決議の違反の疑いで制裁に加えた。

 

与正氏は3日、朝鮮中央通信を通じた談話で、「1日に南朝鮮の国防部長官はわが国家に対する先制攻撃の妄言を吐き、反共和国対決の狂気を露わにした」と明らかにした。また、「南朝鮮は国防部長官がむやみに吐いた妄言のせいで深刻な脅威に直面するかもしれない」と警告した。これに先立ち徐氏が「(北朝鮮の)ミサイル発射の兆候が明確な場合には、発射地点や指揮・支援施設を精密攻撃できる能力を備えている」と発言したことに対して、強く非難したのだ。

自ら「核保有国」と強調した与正氏は、「南朝鮮に対する多くのことを再考する」とし、追加挑発の可能性まで示唆した。北朝鮮はこれまで、与正氏の談話直後、南北通信連絡船の遮断、開城(ケソン)南北共同連絡事務所の爆破、ミサイル挑発などを行った前例がある。北朝鮮軍序列1位の朴正天(パク・ジョンチョン)党書記も同日、談話で「強力な軍事力をソウルの主要な標的と南朝鮮軍を壊滅させることに総集中する」と警告した。

北朝鮮が暴走する中、米国の対応も強まっている。米財務省は8日ぶりに北朝鮮の5団体を対北朝鮮制裁リストに加えた。追加制裁の対象となったのは、北朝鮮の弾道ミサイルの開発を総括するロケット工業部とその傘下の朝鮮勝利山貿易会社、ハプチャンガン貿易会社、ウンチョン貿易会社などだ。


シン・ジンウ記者 ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 niceshin@donga.com