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エネルギー輸出が閉ざされたロシア、デフォルトの危機…「来月15日にベネズエラ式デフォルトか」

エネルギー輸出が閉ざされたロシア、デフォルトの危機…「来月15日にベネズエラ式デフォルトか」

Posted March. 10, 2022 08:34,   

Updated March. 10, 2022 08:34

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米国と英国がロシア産エネルギーの輸入を禁止することを決め、エネルギー依存度が高いロシア経済が「デフォルト(債務不履行)」寸前に追い込まれた。フィッチやムーディーズなど世界3大格付け会社は、ロシア国債の長期信用格付けを「デフォルト寸前」に引き下げた。米投資銀行モルガン・スタンレーは、ロシアが、米国の制裁で2019年から債務を償還できなくなっている中南米ベネズエラのようにデフォルトに陥ると予想した。

フィッチは8日(現地時間)、ロシア国債の格付けを「B」から「C」に6段階引き下げ、「西側の制裁や貿易制限などでロシアの債務償還の動機が弱まっている。デフォルトが差し迫っている」と指摘した。「C」は、デフォルトを意味する「D」の直前段階。フィッチは2日にも、ロシアの格付けを6段階引き下げている。わずか6日間で格付けが12段階も下がったのだ。

ムーディーズも6日、ロシア国債の格付けを、デフォルトを意味する「C」の直前段階の「Ca」とした。S&Pも格付けをデフォルト(「D」)より2段階上の「CCCマイナス」に引き下げた。フィッチとムーディーズは、ロシアでの事業を停止すると明らかにした。

米モルガン・スタンレーは7日、ロシアがベネズエラのようにデフォルトに陥る可能性が高く、早ければ来月15日にデフォルトを起こすと見通した。米国は、ベネズエラのマドゥロ政権の大統領選不正選挙などを理由に2019年からベネズエラと国交を断絶し、原油輸入を禁止した。このためベネズエラは600億ドルを上回る債務を償還できなかった。これに先立ち6日、JPモルガン・チェースも、ロシアが今月16日にデフォルトを宣言する可能性が高まり、第2四半期(4~6月)の成長率もマイナス35%を記録すると予想した。

デフォルトの危機が高まり、先月24日、ロシアのウクライナ侵攻直前に1ドル=75ルーブルだったルーブル相場も現在140~150ルーブル台となった。このためドルの買い占めが深刻になると、ロシア中央銀行は「今月9日から9月9日までの6ヵ月間、ルーブルの外貨両替を停止する」と発表した。

現在、ロシアが保有する外貨準備高は6430億ドル。このうち4000ドルが米国や英国など西側の金融圏にあるうえ、ほとんどが経済制裁で凍結され、事実上使用できない。ロシアが16日のデフォルト危機を免れたとしても、西側の強力な制裁に対抗するために、故意に負債を償還せずデフォルトを起こすという観測も流れている。


金潤鍾 zozo@donga.com