「車で5時間距離の二つの都市で開かれる次のオリンピックは大丈夫だろうか」
不可解な判定とドーピング論議で騒がしかった2022年北京冬季五輪が終わるやいなやイタリアで開かれる次大会の都市「分散開催」問題が新しい話題に浮上した。
北京五輪は20日の閉会式で、次回大会開催地のミラノ(ジュゼッペ・サーラ)とコルティナ・ダンペッツォ(ジャンピエトロ・ゲディーナ)の両市長が五輪旗を引き継ぐことで幕を閉じた。五輪の「Gデー」時計も21日基準で1467日に新しくセットされた。ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪は、2006年トリノ大会以後20年ぶりにスキーの本場であるアルプス山脈一帯に戻ってくる大会だ。欧州のスキー選手や愛好家が喜ぶ「待ち時間」が始まったのだ。
しかし、開催地イタリアの内部からも懸念の声が出ている。開催地の面積がこれまで開かれたどの大会より広い2万2000平方キロメートルに達することが問題に指摘されている。一部の海外メディアは「世界が1カ所で和合を図る五輪精神に反する」と報じた。
実際、開・閉会式が行われるミラノと、アルペンスキーやソリ競技などが行われるコルティナダンペッツォとは410キロ離れている。クロスカントリースキーとスキージャンプなど一部種目の選手宿舎と競技場は車で2時間かかる距離に離れているほどだ。環境破壊を防ぐため、大会主催側が既存の施設を活用して宿舎と競技場を作ったために生じた「仕方のないこと」という反論もある。
冬季五輪アルペンスキーで通算3個のメダルを取ったイタリアのフェデリカ・ブリニョーネは「新しい施設を建てる過程で起きる環境破壊を防げて良いとは思う」とし、「新しい友達に会えて多様な文化に接する機会が消えたので、五輪の雰囲気だけを考えたらあまり気が進まない」と話した。
金在亨 monami@donga.com