２０・３０世代の「ジェンダー問題」、大統領選の争点に

本格的に始まった与野党の大統領選に向けた真剣勝負が、「ジェンダー（社会的・文化的に形成された性別）問題」をめぐって熱くなっている。大統領選の与党「共に民主党」候補、李在明（イ・ジェミョン）前京畿道（キョンギド）知事と保守系最大野党「国民の力」候補、尹錫悦（ユン・ソクヨル）前検事総長が、ジェンダー問題と関連して正反対の行動に出た。

　

９日、「共に民主党」によると、李氏は７日、フェミニズムや性的マイノリティ問題などを扱うユーチューブ・チャンネル「ドットフェイス（.face）」とのインタビュー撮影を終えた。同党関係者は、「女性の人権やマイノリティなどジェンダー問題に対する李氏の普段の立場を明らかにするための席」とし、「２０３０世代の女性有権者を狙ったもの」と話した。

７日にフェイスブックで「女性家族部廃止」を明らかにした尹氏は、８日にも「もはや男女を分けるのではなく、児童、家族、人口減少問題を総合的に扱う省庁の新設を推進する」との考えを示した。これに先立ち、「国民の力」の李俊錫（イ・ジュンソク）代表も、「イデナム」と呼ばれる２０代男性の票獲得を意識して、女家部廃止を主張した。

しかし、ジェンダー問題をめぐって「２０３０世代」の男女有権者の見解が克明に分かれているため、与野党いずれも世論に神経を尖らせている。「共に民主党」では、「なぜ『ジェンダー問題』を候補に取り上げさせたのか」（金南局議員）という反発が起こっている。革新系野党「正義党」の沈相奵（シム・サンジョン）大統領選候補は、尹氏の主張を念頭に「性平等部（女性部）強化」で対抗した。


姜聲煇 yolo@donga.com