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一部の株主、「途上国にワクチン高く販売」とモデルナ社経営側を批判

一部の株主、「途上国にワクチン高く販売」とモデルナ社経営側を批判

Posted December. 29, 2021 08:34,   

Updated December. 29, 2021 08:34

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米製薬大手モデルナの一部株主が、経営側に対してモデルナが開発した新型コロナウイルスワクチンの価格設定がどのようになされたのか公開するよう求めた。ワクチン開発時、米政府から莫大な支援金を受けたのに、ワクチン購入が困難な開発途上国にワクチンをほとんど供給しなかっただけでなく、供給したワクチンすら先進国より高値で売ったと批判した。

26日、英紙フィナンシャル・タイムズによると、英国に本部を置く資産管理社リーガル&ジェネラルは最近、一部の株主を代表し、「政府から受けた支援金が価格設定にいかなる影響を及ぼしたのか明確に説明せよ」という株主提案書を送った。この提案書に何人の株主が参加したのか、彼らがいくらの持分を保有しているのかは明らかにしていない。

株主は、モデルナがヤンセン、アストラゼネカなど他のワクチン製造会社とは違って、新型コロナウイルスの大流行の間、非営利機構にワクチンを提供せず、開発途上国には先進国より高値でワクチンを売ったと指摘した。米紙ニューヨーク・タイムズによると、モデルナはアフリカのボツワナ、中南米のコロンビアなどにはワクチン1回分当たり27~30ドルで供給契約を結んだ。米国(15.0~16.5ドル)、欧州連合(EU・22.6~25.5ドル)よりはるかに高い。

さらに株主は、モデルナが今年9月までにワクチン生産量の88%を上位中所得国に販売し、開発途上国にワクチン生産技術の移転を拒否しているとも指摘した。モデルナは、ワクチン生産初年度の昨年の生産量の大半を米国やドイツなどに送り、開発途上国には100万回分だけ供給した。ヤンセン(2500万回)、ファイザー(840万回)と大きな差だ。 

独自の費用でワクチンを開発したファイザーなどと違って、モデルナは米政府から24億8000万ドル(約2兆9760億ウォン)の支援を受けてワクチンを開発した。しかし、ワクチン不平等解消に向けた努力には、最も及び腰という批判を受けている。


任寶美 bom@donga.com