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選挙は選挙、捜査は捜査…「2007年ダス」の前轍を踏むな

選挙は選挙、捜査は捜査…「2007年ダス」の前轍を踏むな

Posted November. 11, 2021 08:31,   

Updated November. 11, 2021 08:31

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与党「共に民主党」の大統領選候補、李在明(イ・ジェミョン)氏が10日、寛勲(クァンフン)クラブ招請討論会で、大庄洞(テジャンドン)開発特恵疑惑と関連して「条件付き特検受け入れ」の意向を明らかにした。「検察捜査をひとまず見守るものの、生ぬるい点があったり疑問が残るなら」という前提を付けた。保守系最大野党「国民の力」の大統領選候補、尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が主張する大庄洞—告発教唆疑惑「同時特検」に対しては「正しくない」とした。特検を口実に尹氏本人とその妻、妻の母の疑惑に対する捜査を回避し遅延させる狙いがあるということだ。これに先立ち尹氏は、「大庄洞事件は遅く生ぬるい捜査、手抜き捜査をし、告発教唆は過剰捜査している」とし、同時特検を提案した。「国民の力」は、「現在の大庄洞の検察捜査は隠蔽水準」とし、条件付きでなく直ちに特検を受け入れるよう迫った。

「司法リスク」を抱えて大統領選レースに突入した李、尹氏が連日、捜査方式をめぐって言葉の爆弾を投げ合っている。「現職検事総長だったらすでに捜査は終わっている」(尹氏)、「復讐の話だけする。私も捕まえると言っていた」(李氏)など言い合っている。いざ両候補に対する捜査はしないのかできないのか、捜査の意思がないのか、能力がないのか、遅々として進まない状態だ。この間、疑惑の当事者は「誤りはない」と豪語している。

政権与党と野党第1党の大統領選候補が共に深刻な疑惑に包まれること自体が初めてのことだ。「非好感大統領選」を越え「不正大統領選」という嘲弄まで出ている。なおさら「聖域のない公正な捜査」が必要だ。「大庄洞核心3人衆」の身柄を確保したうえ、李氏の腹心のチョン・ジンサン氏が検察の家宅捜索の時にユ氏と電話したことまで明らかになったが、検察は「上層」捜査に生ぬるい態度を見せている。尹氏も告発教唆だけでなく、ユン・ウジン元龍山(ヨンサン)税務署長の捜査もみ消し疑惑、妻と妻の母のドイツモータース株価操作などの疑惑が提起されている。

両候補としても、自身に関連する疑惑が解消されなかったり、適当に覆い隠されたまま選挙を行うことは良いことではない。2007年の大統領選の時、李明博(イ・ミョンバク)候補がダースとBBKを実質的に保有しているという疑惑が提起されたが、当時検察は選挙2週間前に「疑惑なし」という結果を出した。当選が確実視された時点での政治的判断だった。しかし10年後に再捜査が行われ、ダースの実質的オーナーであることが明らかになった李元大統領は17年の刑を受け、服役している。不必要な国力消耗であり、国家的不幸と言わざるを得ない。

同じ轍を踏んではならない。検察と高位公職者犯罪捜査処は公正かつ客観的に両候補に対する捜査に拍車をかけなければならない。大統領選後に捜査結果の発表を先送りすべきではない。来年2月13、14日の候補登録後には大統領選候補の逮捕および拘束などに特例が適用されるため、その前に捜査の結果を出さなければならない。