Go to contents

香港市民「廃刊の蘋果日報の記事を保存」

香港市民「廃刊の蘋果日報の記事を保存」

Posted June. 26, 2021 08:09,   

Updated June. 26, 2021 08:09

한국어

中国当局の弾圧により廃刊に追い込まれた香港の代表的な反中メディア「蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)」の過去記事を保存するために香港市民が立ち上がった。彼らは、中国政府がアクセスできないオンラインのデジタルアーカイブを構築し、蘋果日報の記事を保存し始めた。

24日(現地時間)、香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、香港の情報技術(IT)専門家約1300人が一致団結して蘋果日報の記事を海外サーバーに保存する作業を始めた。SCMPは、彼らを蘋果日報の「強力な支援軍(strong army)」と表現した。

これに先立ち、蘋果日報は23日午後11時59分、オンラインサービスを停止し、24日付の新聞発行を最後に廃刊した。SCMPによると、蘋果日報が廃刊になった日(24日)、オンラインには蘋果日報のコンテンツを保存する少なくとも4つのアーカイブが登場した。現在、多くの利用者がここに蘋果日報のコンテンツをアップロードしている。ロイターは、このアーカイブがブロックチェーン(分散型台帳)技術で作られ、分散保存されると伝えた。資料をアップロードする人も匿名の個人や団体だ。アーカイブが構築された分散型のファイル貯蔵プラットフォーム「ARWeave」は、自社ホームページで「決して忘れない集団所有のハードドライブ」と称している。

蘋果日報の廃刊が香港言論界を萎縮させるとみられている中、香港国家安全維持法(国安法)に恐怖を感じた学者らが相次いで新聞コラムの絶筆を宣言している。香港中文大学政治学科の蔡子強教授は23日、2006年から15年間、香港明報にコラムを書いてきたが、止めると明らかにした。23日は蘋果日報首席論説委員が逮捕された日だ。蔡氏は、「中国と香港政府を批判するコラムを書くことに対する政治的圧力が強くなっている。もう止める時が来たようだ」と話した。

バイデン米大統領は24日、声明で、「香港と世界の報道の自由にとって悲しい日だ」とし、中国政府に対して、「報道機関を標的にすることをやめ、拘束した記者やメディア企業幹部らを釈放せよ」と求めた。


李恩澤 nabi@donga.com